死者を生き返らせた歌人・西行/超能力大全

編=オカルト雑学探究倶楽部

秘術「反魂術」で骨から人をつくる!

平安時代後期に活躍した歌人の西行は、死者を生き返らせることができたという。その名を「反魂(はんごん)術」。霊媒や霊界通信に通じる超能力の一種とも考えられる。

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「反魂術」で骨から「人間」をつくりだす西行。

 

あるときのこと。高野山にいた西行は暇をもてあまして、ふと、野辺に落ちている人骨から人間を再生してみようと思いたった。

まずは人骨を1体分集め、頭から足の先まできれいに並べた。次に、砒霜(ひそう)という薬を骨に塗り、植物や糸で骨をつなぎあわせて水で洗った。また、サイカチの葉とムクゲの葉を灰で焼いて髪の毛として貼りつけてみた。

下準備が終わると、西行は沈と香を焚いて人骨に魂を入れる作業に入った。ここからが本格的な「反魂術」の始まりだ。するとみるみるうちに骨に肉がつき、その表面には皮膚まで再生してくるではないか。

フランケンシュタインのような「人造人間」と呼ぶべきか、あるいは死者を甦らせたというべきか……。おそらく答えは、前者だったのだろう。

よく観察してみるとどこかがおかしい。目はどんよりとよどみ、虚(うつ)ろなままで、話しかけても返事もしない。どうも魂(心)が存在しないようだ。

がっかりした西行は、人知れず処分してしまおうかと思った。しかし僧侶である自分に、殺生は許されない。仕方なく高野山の奥に連れていくと、置き去りにしてきた。

その後、中納言の源師仲に相談すると、それは「反魂術」のやり方に間違いがあったと指摘された。沈と香ではなく、沈と乳を焚くのが正しいのであって、心が宿らなかったのはそのせいだというのである。しかも、この術を行っている7日間は、術者はいっさいの食物を口にしてはならないというルールがあるといった。

そしてもうひとつ、もしも自分が作った「人間」の名をだれかに話すと、作った本人も溶けてしまう副作用があるのだとか……。

 

(「決定版 超能力大全」より掲載)

編=オカルト雑学探究倶楽部

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