元祖ネット怪談の現場・杉沢村/ホラースポット探訪ナビ

文=吉田悠軌 (「ホラースポット探訪ナビ」より)

伝説のモデルとなった廃村は今

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かつて青森県にあった集落、杉沢村。そこでは昔、ひとりの青年が突如として村人を皆殺しにするという事件が起こった。県は事件を隠蔽するため村の存在を地図から抹消。しかし今でも杉沢村は当時のまま山中に残っていて、そこを訪れる者は殺人鬼の霊に襲われるという……。

インターネット怪談の元祖にして代表格である「杉沢村伝説」について、今の若者はどれだけ知っているだろうか。ちょうどネットの普及と足並みをそろえ、90年代末にかけて大流行。その存在を突き止めようと様々な憶測が飛び交ったものだ。そしてついに「小杉集落という廃村がモデルだった」と場所も特定され、ゆっくりと噂は終焉へ向かっていった。

それから10年以上もの月日が流れた現在。あの杉沢村も、今では青森駅から車ですぐにたどり着けるようになってしまっている。村への目印である鳥居は、舗装された道路沿いを走っていればすぐに発見できるし、鳥居前には駐車できるスペースまであり、地元民の車が数台停まっている。村の奥は木々も切り開かれ、大規模な工事がなされているのも見て取れる。山道は広くて歩きやすいし、空き地には粗大ゴミが沢山捨ててある。あの当時のロマンや怪奇臭など全く感じられない。

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どうも杉沢村=元・小杉集落では2000年代に再開発が行われたようで、今では交通の便もよく、地元の山菜採りスポットとなっているようだ。日本中を騒がせた心霊スポットも、すっかり普通の土地に変わってしまった。とはいえ、伝説の定番ネタであった鳥居、猿田彦の石碑、赤い屋根の家などは現在も残されている。もしあなたがホラー好きなら、古典中の古典「杉沢村伝説」の現場は、とりあえず押さえておくべきだろう。

 

青森県青森市大字小畑沢字小杉

車:JR青森駅から30分。120号線~44号線を経て、青森市斎場の次の交差点で右折。東北新幹線をくぐり、くさぶえ温泉跡地を過ぎた左側。

文=吉田悠軌
(「ホラースポット探訪ナビ」より)

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