ワシントン事件

文=並木伸一郎

ホワイトハウス上空を領空侵犯するUFO編隊

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1952年7月19日23時40分、アメリカ、ワシントン国際空港の航空管制センターのレーダースコープが、突如出現した7つの飛行物体の姿を捉えた。

当時、管制官エドワード・ヌージェントは機械の故障だと思った。なぜなら、いかなる種類の航空機であれ、レーダーの中心域に突然現れるということは考えられないからだ。

ヌージェントは隣室に待機していたバーンズ主任を呼び、スコープ上に現れた輝点を示した。バーンズ主任は、当直の別の管制官ふたりを呼び、ヌージェントらとともにレーダーを食い入るように見つめた。彼らの目に映った輝点の動きは奇怪きわまりないものだった。

輝点が吸い込まれるように消滅したり、猛スピードで外枠へ消えたかと思うと、テレポートしてきたかのようにスコープの中心に現れるなど、不可思議な動きを繰り返したのである。

唖然とする4人。そこでバーンズ主任は、管制センターからほど近いワシントン空港に連絡した。すると、この怪光はワシントン空港の管制塔でも確認されていたのだ。また、アンドルーズ空軍基地のレーダーも同様の怪光が捉えられており、同空軍基地がスコープ上の物体の動きから飛行速度を割り出したところ、出現当初は時速200キロ、最速で時速1万1700キロにも及ぶスピードで飛行していたという。

レーダーが捕捉したUFO2

さらに、付近を飛んでいた旅客機の搭乗員や乗客らにも怪光が目撃されていた。航空機を追いかけるようなそぶりを見せ、緊急の場合以外での飛行が禁止されているホワイトハウス、国会議事堂上空に領空侵犯したという。

怪光が現れてから約3時間後の午前3時、ついに米空軍が動いた。2機のF-94戦闘機に迎撃を命じたのだ。ところが、戦闘機が現場に到着したころには怪光がレーダー上から姿を消してしまったのである。しかし、午前5時半、F-94機が捜索を打ち切ると、それを待っていたかのように再び怪光が出現。威嚇飛行した後、飛び去っていったという。

翌朝、市民の通報もあり、ワシントン上空のUFO騒動はマスコミに知れ渡った。騒動を確かめようと記者たちが空軍情報部に取材しようとしたところ、当局は説明を拒否。情報開示について、激しい論議が続いた。

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そんな中、事件が起きてわずか1週間後の7月26日、ワシントンの上空に再びあの怪光が出現したのだ。この時はホワイトハウスでも討議が行われ、当時の大統領トールマン自ら、高名な物理学者アインシュタインに物体の正体について、電話で意見を求めている。またこの時もF-94戦闘機が出撃。追跡劇を繰り広げている。

事件を受け、マスコミ取材陣は空軍情報部に詰めかけ、さらに厳しく真相を問いつめたが、空軍は「自然現象」だとの一点張り。信じるものはいなかったが、うやむやになってしまった。事件からすでに60年以上が経過した今なお、真相は闇の中だ。

文=並木伸一郎

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