1973年 簡易降霊会コックリさん流行/戦後日本オカルト事件

編=オカルト雑学探究倶楽部

コックリさんのルーツ

ところでこのコックリさんだが、いつごろから日本で行われていたのだろうか。ここからは少し、そのルーツについて探ってみることにしよう。

妖怪博士として知られる井上円了は著書『妖怪玄談』(1887年初版)のなかで、コックリさんについて詳しく触れている。以下、一部を引用してみたい。
「コックリのはじめて俗間に行われたるは両三年以来のことなれども」とあるが、同書の出版は1887年、つまり明治20年だ。円了によれば、その当時3年以内くらいに、一般の人々の間でコックリさんが行われたということになる。このころから、「いたるところこの法を試みざるはなく、これを試むるもの、吉凶禍福、細大のことに至るまで、ことごとくこれによりて卜見すべしと信ずる」という状態だったというのである。いかに日本中で大流行していたかということが読み取れるだろう。
そして円了は、コックリさんの由来についても、以下のように推測している。
「人の伝うるところによるに、この法は三百年前よりすでに日本に伝わり、信長公はじめてこれを試みられたること旧記に見えたりといい、あるいは徳川氏の代にこれを行ったること古老の言に存せりといい、あるいは薩州より起これりといい、あるいは外国より来たるというも、みな坊間の風説にとどまりて、確固として信を置くべきものなし。しかれども、その法の本邦に起こるにあらずして、外国より入りきたりしことは疑うべからざるもののごとし」
記録によれば、古くは織田信長や徳川家康の時代からコックリさんが行われていたとはいうが、これは信用するに能あたわず日本起源のものではない、と円了はいう。そして、コックリさんが外国からきたものだとしても、それはキリシタンの伝来時とか明治維新の時代というわけではなく、流行が最近なのだからさほど古いものではないと断言しているのだ。

実際のところ、コックリさんのルーツは欧米のテーブル・ターニングという降霊術だといわれている。ただ、テーブル・ターニングは少々大がかりで、これを改良・簡易化したものとして、ウィジャ盤やプランシェットと呼ばれるものもある。
正体については、自己暗示説が有力だが、まれにラップ音(霊による騒音)が発生することもあり、完全に解明されたわけではない。
1973年当時は多感な思春期の少年少女たちが熱中したということもあって、ヒステリー症状や擬似的な憑依現象が起こったケースもあった。都市伝説として、途中で指を離したり、霊に失礼な言動をとったりすると、霊の怒りをかって呪われると信じられていたのだ。

 

出典=「ムーSPECIAL 戦後日本オカルト事件FILE」(学研プラス)

編=オカルト雑学探究倶楽部

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