1974年 超能力者ユリ・ゲラー来日!/戦後日本オカルト事件

編=オカルト雑学探究倶楽部

超能力ブームとスプーン曲げ少年

uri1
センセーショナルに登場したユリ・ゲラー。

その男は突然、テレビに現れ、ブラウン管の向こうから日本中に大きな驚愕を与えた。
1974年3月7日、『木曜スペシャル』(日本テレビ系)にユリ・ゲラーが出演したのだ。このイスラエル出身の若者は、手にした金属製のスプーンを超能力で曲げ、手で握った植物の種を発芽させてみせた。さらに、念力でテレビの向こうがわの一般家庭に眠っている無数の「壊れた」時計を動かすという離れ業までやってのけたのだ。

しかも――。テレビに出演しただけで、ユリ・ゲラーは日本中に大きな副産物を産みだしていた。全国の視聴者のなかから、自分も超能力が覚醒したと主張し、ユリ・ゲラーと同じようにスプーンを曲げてみせる少年少女たちが続出したのだ。

ただし、じつをいうと日本におけるユリ・ゲラーのテレビ出演は、これが初めてではなかった。前年の1973年暮れに「11PM」(日本テレビ系)という番組で、金属を念力によって切断するという超能力を披露していたのだ。超能力少年の出現も、1974年の1月にすでに、念力でスプーンを曲げる関口少年が「少年サンデー」で紹介されている。

そういう「下地」がすでに形成されているなかで、ユリ・ゲラーのスプーン曲げは放送されたのだ。

これはまだ、「お茶の間」という言葉が生きていた時代の話である。夕食後の時間は、家族揃ってテレビの前に座るというのが一般的だったのだ。そんななかで流れた衝撃のシーンだけに、どれだけのインパクトがあったことか。
テレビの全盛期だけあって、大々的に、しかも同時に多くの人が「超能力」を目撃した。まさに歴史的瞬間だ。インパクトは大きい。こうして彼は、たちまち有名人になった。超能力といえばスプーン曲げ、スプーン曲げといえばユリ・ゲラー。彼の名は固有名詞でなく、超能力の代名詞になっていったのだ。

関連商品

ムーSPECIAL
戦後日本オカルト事件FILE

ムーSPECIAL
戦後日本オカルト事件FILE

価格:580円+税
発行:学研プラス
発売日:2015/10/07

この記事と同じトピックを探す

関連記事

編集部おすすめ

アクセスランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • トータル