週刊ムー語教室/宇宙に浮かぶ人工天体「ダイソン環」

文=ムー語講師・こざきゆう

白鳥座に「ダイソン環」らしき構造物を発見!

知っているようで知らない〝ムー的用語=ムー語〟をわかりやすく解説する、「週刊ムー語教室(毎週火曜日)」。今回のテーマは「ダイソン環」。SF界で仮想され続けながら、昨年白鳥座を公転する超巨大人工構造物が見つかるなど、その実在の可能性が高まりつつある宇宙コロニーについて解説します!

 

第23回:ダイソン環

【必修!3ポイントでわかるダイソン環】

1:ダイソン環は、物理学者ダイソンによって仮想された宇宙コロニー

2:SFの世界でも数多く扱われているアイデアで、もともとはSF作家ステープルドンが着想したもの

3:2015年、ダイソン環が実在するかもしれない報告がもたらされ、SFファンや天文学者の間で大きな話題となった

dison_web(↑最も典型的な「ダイソン環」のイメージ)

1960年、アメリカの物理学者フリーマン・ダイソンが、「超高度の科学技術を持つ知的生物ならば、建造できる、建造しているだろう」と仮想した巨大な構造物を「ダイソン環(リング)」といいます。

 

ダイソン環は、太陽のように自ら光を発する天体(恒星)の周りを、大小の人工構造物の集団がリング状に囲むように構成されたものです。その形状によって呼び方は変わり、球状に恒星を覆っているものなら「ダイソン球(スフィア)」、複数のダイソン環が集まって恒星を囲んでいるものなら「ダイソン構築物集団(スウォーム)」などいいます。

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(↑ダイソン環の一種、「ダイソン球」のイメージ)

いずれにせよ、恒星から発せられる膨大なエネルギーを使う目的で、恒星を環状または球状に覆って構築された宇宙コロニーとして仮想されたものです。

 

アメリカのテレビドラマ『新スタートレック』をはじめ、SF小説、映画などでも数多く扱われている仮想構造物ですが、その発想は、ダイソン自身も認めているように、もともとはSF文学作家ウィリアム・オラフ・ステープルドンによるものです。

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(↑SF文学のパイオニア、オラフ・ステープルドン)

 

しかし、完全に想像の産物かといえば、じつはそうではないかもしれません。というのも、実在の可能性が近年、報告されたのです。

それは2015年10月にもたらされました。アメリカ・ペンシルヴェニア州立大学の天文学者ジェイソン・ライト准教授が、「白鳥座に属する恒星KIC8462852を、宇宙の超高度文明が建造した超巨大人工構造物が公転している可能性がある」と発表したのです。その根拠となるのは、恒星KIC8462852が不規則な減光現象を示している、というもの。恒星の周りにダイソン環が公転しているために、この減光現象が起きているのではないか、というのです。

dison2_web(↑ジェイソン・ライト準教授)

現段階では仮説にすぎず、減光現象を起こしているのも恒星に捕獲された彗星や小惑星が公転させているだけとも考えられます。しかし、もし本当にダイソン環が存在することで起きている減光現象だったとすれば、SFファンや天文学者だけでなく、われわれにとっても驚くべき大発見になるかもしれません。今後の研究に期待しましょう。

 

文=ムー語講師・こざきゆう

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