めったに現れない妖怪「毛羽毛現」/日本の妖怪

文=宮本幸枝

毛だらけの不可解な妖怪

「毛羽毛現(けうけげん)」は、家の中のじめじめとした場所に現れるという毛むくじゃらの妖怪である。「希有希見」という字が当てられることもあり、「めったに見ることができない、ありえないもの」であるともいわれている。

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鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』に描かれた「毛羽毛現」(国立国会図書館蔵)。

 

鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』では、「毛女(けおんな)のように毛がたくさん生えているからそう(毛羽毛現と)呼ばれるものか」と説明している。

毛女とは、体中に毛が生えているという中国の仙女で、秦の始皇帝に仕えていたが、秦の崩壊後、山に逃げたという。その後、山中で道士に出会い、松葉を食べて生きながらえる方法を教わって、飢えや寒さから解放されたのちに空を飛ぶほど身軽になったと伝えられる。

毛に隠されていてわからないが、毛女にたとえられるということは、毛羽毛現も女性の妖怪なのだろうか。

 

(「日本の妖怪FILE」より掲載)

文=宮本幸枝

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