旧ソ連時代に墜落した円盤の謎が解明へ?/ヒストリーチャンネル

文=宇佐和通

バチカンに封印されていた異星人

ここ数年間、イギリスやアメリカにおいて、UFO関連情報ファイルの内容開示が相次いでいる。もちろん、かつては極秘扱いされていたものばかりだ。アルゼンチンやメキシコの空軍パイロットが任務中のUFO目撃を公表することもあった。さらに言えば、中国でも極秘UFO研究が進んでいた事実を示唆する証言や資料が出てきた。

このトレンド、ロシアも例外ではないようだ。今回のレポートの主役は、かつて鉄のカーテンに覆われていた旧ソ連時代から続くロシアの極秘UFOファイルである。

2011年10月、『Sovershenno Sekretno』(トップ・シークレット)という新聞に、「ルードヴィ教授の世界」というタイトルの記事が掲載された。ゲンリフ・マヴィリキエヴィック・ルードヴィ教授という科学者に関するものだ。

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ゲンリフ・マヴィリキエヴィック・ルードヴィ教授。

この人物は、1920年代にバチカンに渡り、図書館に残されている古文書を集中的に研究していた。表向きには歴史文書ということで考えられていたが、実際に探していたのは太古の時代から残されてきた地球人類とETの接触に関する文献だったという。

正式な肩書を持つ科学者がわざわざバチカンまで行って、地球外生命体に関する文献を研究していたという事実の背景には、宇宙主義思想が深く介在していたようだ。

ざっくり言えば自然哲学とロシア正教を融合させた哲学体系であるロシアの宇宙主義思想を提唱したのは、ニコライ・ヒョードロフというルミャンツェフ図書館の司書だった。宇宙と人間の起源を追求し、当然のことながら〝古代の宇宙飛行士説〟的な概念も取り扱う。

1922年から共産主義国家となったソビエト連邦では、ありとあらゆる宗教的概念を排除する方向で事が進んでいた。それゆえ、バチカンで研究を行っていたルードヴィ教授は、帰国後投獄されてしまう。

スターリンによる大粛清の中、数えきれないほどの知識階級の人々が逮捕・投獄され、運が悪ければ処刑されてしまった。

以来、鉄のカーテン体制によってすべてが強固に守られてきたわけだが、70年代終わりあたりから機密文書の流出が始まり、KGBエージェントのプロフィールを含む数多くの書類が西側諸国に対する格好の商品となった。流出した機密文書の中には、UFO関連の情報も含まれていたという。こういう状況の中、ソビエト連邦が1991年に崩壊を迎える。

その翌年、ウラル山脈で小さな金属製のコイルが発見されている。調査の結果、約2万年前に作られたものであることが明らかになった。

この一件で、かつての宇宙主義が甦ることになったようだ。しかも社会主義体制が終焉を迎えた後の出来事だ。〝古代の宇宙飛行士説〟が一気にクローズアップされたことは想像に難くない。

 

ロシア極秘UFOファイルに迫る

今回のレポートで特筆すべきは、〝ロシアのロズウェル事件〟と形容されることが多いダリネゴルスク事件だ。

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ダリネゴルスク村に墜落したUFO。

1986年、ロシア極東部に位置するダリネゴルスク村の近郊で、空飛ぶ球体が墜落した。村人が現場に行くと、大小さまざまな金属片が散乱していたという。作家ナイジェル・ブランデルは、著書『UFO’s: Fact or Fiction』に次のような文章を書いている。

――現場まで飛行してきた物体は地表に激突した衝撃によってバラバラに壊れ、破片が辺り一面に散乱した。ロシア科学アカデミーの調査チームが現地入りし、破片の採取に成功して分析を加えたところ、アルミニウム合金の一種であることが明らかになった――

ちなみに、番組内では最新の分析結果が紹介されている。モリブデンを含んだこの金属の組成は、地球には存在しないという。

ロシア国内のUFO事例に関しては、証人も証言も、そして物証も整っていると考えたほうがよさそうだ。

ただ、ロシアのUFOファイルについてすべてが明らかにされるまで、まだしばらく時間がかかるだろう。ロシア政府も、明らかにすべき情報とそうではない情報の取捨選択に苦慮しているのではないだろうか。ただ、事態はそんな政府の思惑とは関係なく、加速度的に進んでいる。

 

(「ムー」2017年2月号より抜粋)

「古代の宇宙人 シーズン9 #112 ロシアの極秘ファイル」は、1月24日(火)22:00~他、CS放送「ヒストリーチャンネル」にて放送。

文=宇佐和通

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