超巨大火山スーパーボルケーノ破局噴火の恐怖/ヒストリーチャンネル

文=宇佐和通

成層圏に達する噴煙で人類絶滅!?

リアルな恐怖をシミュレートするヒストリーチャンネルの新シリーズ『人類滅亡の日~世界が終わる10のシナリオ~』。今回は、超弩級の火山噴火現象、その名も〝超破局噴火〟に関するレポートだ。

イエローストーン国立公園の衛星写真。
イエローストーン国立公園の衛星写真。

北米大陸最大級の火山帯に位置するイエローストーン国立公園の地下には、スーパーボルケーノと呼ばれる超巨大火山が密かに息づいている。このスーパーボルケーノは、過去に210万年前、130万年前、そして64万年前と、計3回にわたる超巨大爆発=超破局噴火を起こしている。

超破局噴火の周期は約60~70万年。その周期をかんがみると、最後の噴火が64万年前だったため、そろそろ超破局噴火が起こる可能性がある。この間に蓄積されたエネルギーは想像を絶するレベルに達しているはずだ。はたして、超破局噴火のプロセスはどんなものになるのか。

まずは、観光名所として世界的に有名な間欠泉「オールド・フェイスフル・ガイザー」から噴き上げられる、水蒸気のタイミングが不安定になる。「オールド・フェイスフル・ガイザー」は、1870年に発見されて以来、必ず決まった間隔で水蒸気を噴き上げるためにフェイスフル(信頼できる)と名づけられているが、そのペースが初めて崩れる状態が大災害の予兆となる。

イエローストーン国立公園内にある間欠泉「オールド・フェイスフル・ガイザー」。
イエローストーン国立公園内にある間欠泉「オールド・フェイスフル・ガイザー」。

間欠泉の水蒸気を温めているのは、比較的浅い場所に溜まったマグマだ。しかし、超破局噴火という最悪のシナリオの主役は、行き所がないまま限界点まで膨張している火山性ガスである。

それは突如として起こる。多くの観光客がカメラやスマホのレンズを向けるオールド・フェイスフル・ガイザーから少し離れた場所の地表が隆起したかと思うと亀裂が走り、そこからマグマがほとばしり出る。

64万年分のパワーを蓄積した火山性ガスが押し出すマグマの火柱は、幅460メートルあり、あっという間に高度80キロに達する。噴火時に運悪く上空を飛行している航空機は、直撃を受けて、一瞬のうちに乗客もろとも蒸発するだろう。

 

火山弾、氷河期、温暖化の到来

しかし、本当の地獄が訪れるのは噴火が収まってからだ。火柱は成層圏を突き抜け、宇宙空間まで達したところで勢いを失い、停止する。そして今度は、大量の火山弾が火の玉となって地上に降り注ぎ、地球上のあらゆるものを徹底的に破壊する。

meteor1

そして、超破局噴火発生から1か月後。宇宙から降って来る火山弾の直撃を免れ、生き残った人々、そして動物たちを火山灰が襲う。成層圏を覆う火山灰によって地表温度が急激に下がり、氷河期が到来するのだ。むしろ、直接吸い込んで命を落としたほうがマシだったと思う人がいるかもしれない。

氷河期の到来により、地表の99パーセントの植物が死滅する。食糧がなくなって大量の人間や動物が命を落とすことになる。そして、超破局噴火のちょうど1年後に地球上の食糧が尽きる。この時点で、地球上でもっともサバイバルの確率が高いのはアイスランド周辺だ。そもそも極寒地であるこの一帯に住む人々は低温に慣れている。それに加え、火山帯の地熱を利用した野菜の温室栽培が可能なので、さまざまな形の屋内農業が工夫されるだろう。こうして、ひと握りの人類は何とか生き延びているはずだ。

成層圏を満たす火山灰がきれいに晴れるのは、およそ200年後。だからといって喜んではいられない。今度は急激な地球温暖化現象が起こり、海水温度が上がって、氷河期を生き残ったわずかな魚類が命を落とし、それがさらに食糧不足を生み出す。結果として、この時点での地球人口は現在の0.01パーセント、すなわち70万人程度にまで落ち込んでいる。

こうした状態から、現在とまったく同じインフラストラクチャーを再構築するまでどのくらいかかるか。番組では、およそ1000年という計算結果が提示される。

はたして、人類を滅ぼす大災害が何の前触れもなくいきなり起こるまで、どのくらいの時間が残されているのだろうか。

 

(「ムー」2017年6月号より抜粋)

 

「人類滅亡の日 #6『地球規模の大噴火』」は、5月16日(火)22:00~ほか、CS放送「ヒストリーチャンネル」にて放送。

 

文=宇佐和通

  • 1

関連商品

ムー
2017年6月号

ムー
2017年6月号

本体価格:800円
発行:学研プラス
発売日:2017/05/09

この記事と同じトピックを探す

関連記事

編集部おすすめ

アクセスランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • トータル