史上初のムー民・マサイ族のルカにマサイの創造神エンカイについて取材した話

怒れば干ばつ、祈れば雨!

 

世界は広いが、高度に発達した物流やインターネットによって、われわれは結ばれている。遠く離れた人々と交信し、知り合い、知ることで尊重しあうことができる。

 

いきなり何をいい出すのかといえば、この写真についてだ。

ケニアのアンボセリに住むマサイ族、ルカ・サンテ氏
ムーTシャツをみにまとうルカ氏。

 

ケニアのアンボセリに住むマサイ族、ルカ・サンテ氏が、ムーTシャツを着ている。ハードコアチョコレートのムーTシャツ、カラーはファラオカーキだ。

 

ルカ氏は、ロケットニュース24で連載中の「マサイ通信」で「ライターとして稼いだ原稿料で村の井戸を直した」英雄。Tシャツはその偉業への敬意としてお贈りしたものである。

 

実はムー編集部は、かねてからマサイ通信の中に気になる記述を見つけていた。天空神エンカイについてだ。

日本ではあまり知られていないエンカイだが、日本と交流のあるマサイ族に聞くことでなにかわかるのではないか……ということで、この機会を借りてロケットニュース24を通じてルカ氏にコンタクトを取ってみた。

 

以下、やりとりそのものであるが……ブロークンな英語でお恥ずかしい。というか、予測変換によって、「Massai」を「Masasi」と書いてしまっていて、ルカ氏には非常に申し訳ないが、ご容赦いただきたい。

 

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ルカ氏によると、エンカイは神の名前でなく、唯一神を意味する言葉だという。天に住み、すべてを創造した存在で、そのエンカイを創造したものは、知らない(ない)。

 

天地創造の神話がなく、最初から創られたところで世界が始まるところからして、マサイ族の神話は、世界神話学説におけるゴンドワナ型なのだろう。

エンカイはマサイ族だけでなくケニア(など)の多くの部族で信仰されている。スワヒリ語ではムング。GOD=ENKAI=MUNGUということだ。

 

そして、マサイ族は朝起きたときと、寝る前に、祈る。

ときには干ばつや渇水に悩まされたときに祈る。いわゆる雨乞いだ。逆にエンカイの怒りによって干ばつになることもあるそうだ。

 

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思えば、どうやって祈るのか?

祈るときに「頭を下げる」というので、「日本の土下座みたいな?」と返したら、「ドゲザって何?」と問われてしまった(当たり前だ)。そして結局ドゲザ・スタイルではないらしい。

 

「ひざをついて手をあげる」スタイルというが、「マサイ通信」の写真とあわせると、この姿勢から手を天に掲げると思われる。

 

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「マサイ通信」より。

 

エンカイの姿や顔はどんなものか、わからないが、エンカイは牛を愛し、牛を飼うためにマサイを創造したという。遊牧民たるマサイ族のアイデンティティは神話から受け継がれているのだ。

そんなマサイ族も、都市生活に順応するようになったり、狩猟を禁じられて変化を迫られたりしているのだが……そのあたりは、「マサイ通信」および、それを再編集した書籍「マサイのルカがスマホで井戸を掘る話」に詳しい。

 

さて、エンカイは天空に住まう唯一神だ、というのだが、日本語でネットを軽く検索しただけでも、マサイ神話には月の神オラパもいるという話もある。

というわけで、次はオラパについてルカ氏に聞いてみようと思う。

 

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