ムー民・マサイ族のルカにマサイの幽霊について取材した話

「オラパ=月」の意味

 

先日、ケニアのアンボセリに住むマサイ族、ルカ・サンテ氏に、マサイの神エンカイについて取材した。(こちら

 

ムー民であるルカ氏
ムー民であるルカ氏

 

ムー民であるルカ氏いわく、エンカイとは神を指す言葉であり、天空にある唯一神だという。だが、マサイの神については、オラパという月の女神もいるという情報も散見されるので、今回はそこを聞いてみた。

 

しかし……。

 

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「オラパって何?」

という問いに対し

「月だ」

とサクッと返すルカ氏。

 

「マサイにはエンカイ以外の神はいない」

「オラパとは、マー語で月の名前だ」

とのこと。

 

オラパが月の女神だとか、天空神エンカイと夫婦だというのは、ルカ氏によれば「間違い」なのだ。なるほど、「唯一神エンカイ」なのだから。

ということは、月の女神というのは、他の神話から類推されたものなのか……。

この情報の違いについてフィールドワークする……わけにもいかず、とりあえずオラパについては「月だよ」で取材終了。

だが、それではもったいない。

 

20180316_masai3

 

「マサイは死んだら体は大地に、魂は空に行くと信じられている」

ということで、「魂が天に召される」イメージはマサイでも同じようだ。

 

死について聞けたので、生まれ変わりについても水を向けたが……それは「No」。

 

日本では毎年夏に家族の霊が帰ってくる……という話もしたのだが、マサイ族に「夏」と聞くのはズレていたかもしれない。

 

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マサイ通信によると、ケニアでは「オレレティ ムグモ」という幽霊が怖れられている。

 

死者と幽霊の関係について聞いてみると、

 

「マサイが死ぬと幽霊になる(目には見えなくなる)。ゆえに、目に見える幽霊(オレレティ ムグモ)は恐ろしい」

 

英語のGhost、Spiritと、マー語のOrereti Mugumoのニュアンスを把握しきることは難しいが、死者の霊=怖いというのはマサイでも同じ。

死者は「見えないもの」なので、亡くなった家族の幽霊でも見えたら怖いらしい。

 

ついでに、「幽霊についてのこのインタビューを、幽霊が聞いているかもしれないな」と怖がらせようとしたのだが、ルカ氏は

 

 

「Ha Haaaa」

 

と一笑に付した。

 

マサイ通信でおなじみの「Ha Haaa」を生で聞けたのは嬉しかったが、これが戦士ゆえのタフネスなのか、ただの強がりなのかはわからない。

 

ただし、ルカ氏がスマートフォンによるレポートで原稿料を稼ぎ、村の井戸を修復した英雄であることは、事実だ。

 

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