世界は不思議なもので溢れている 三池崇史さんインタビュー(前編)

京都で体験した奇妙な出来事

 

――監督自身のオカルト体験があれば教えてください。

三池 僕は臆病だから、そういうところは避けて、人がたくさんいるときにだけ行くようにしてるのでね。 …… あっ、でも、少し前に1度ありましたね。京都の撮影所の近く、車で10分ぐらいの山の中に、ある程度の広さがある平場に小川が流れてる絵になる場所があるんです。撮影場所に困ると、とりあえずあそこで撮るかってなるぐらい、よく使われる場所なんです。

その平場の先に、こちらもロケーションのいい生い茂った林道が続いてるんですね。僕らがそっちで撮ろうとすると、京都のスタッフは嫌がる。「もっと下に別の似たような場所があるので、そっちで撮りましょう」っていう。聞くと、とにかくよくない場所だというんです。

 

――何があるんですか?

三池 詳しくはわからないけど、古くからやってる役者さんは、あの先に絶対行かないって拒むような、どうしても行く場合は塩で身を清めてから行くような場所らしいんですね。で、ある映画の撮影で、その平場でオープンセットを立てて撮影することになった。現地に行ってみたら、先の林道の木が伐採されて見通しがよくなっている。よく見ると林道の奥に、今まで見たことがなかった、ものすごくさみしげな祠が見えたんです。普通だと柵が倒されたり、壊れていくんですが、そのまんま、放置されてそこにあるって感じなんですね。

 

――行ってはいけかったのは、その祠が原因だったんですか?

三池 それはわからないけど、あまり近づかないほうがいい雰囲気がありましたね。その日、僕らは祠からは離れた安全圏の、いつもの平場で撮影を続けていたんですけど、途中で飯を食ってると、祠とは別の方向に50メートルほど離れた木の枝に、赤い服を着た日本人形が首を吊られてぶら下がってるのを見つけたんですよ。

 

――人形が首を吊ってる?

三池 そう。気味悪いでしょ。女優が怖がって大騒ぎしたりしていたんですけど、あとでスタッフと見にいってみたんです。そしたらなんのことはない、人形が首を吊ってるように見えたのは、手縫いの赤い服を着た、ネズミのぬいぐるみだったんです。ぬいぐるみが木にまたがったまま時間が経過して、ボロボロになって木とぬぐるみの足が一体化したようになっているんです。

 

――それが、少し離れて見ると、人形に見えるんですか。

三池 木の枝が重なって、そう見える。みんなに見せるためにスタッフも僕も、自分のスマホで写真を撮ったんですね。……で、僕はその映画の撮影で、左足を骨折したんです。腕を組んで現場を見ていたら、足が滑ってポキって折れた。そのあと、プロデューサーが「足が痛い! 痛風だ!」って、大騒ぎして医者に行ったら、そっちも足の骨が折れていたんです。さらに役者も足をケガをした。

撮影が終わって、しばらくたってから、「あそこ、なんかイヤなものがあったよね」ってスタッフと話をしていて……ふと、もしかしたらってスマホでぬいぐるみの写真を見てみると、その日の日付が、骨折した日だったんです。

 

――同じ日に骨を折っていたと。

三池 気が動転して忘れてたんですけど、例の写真を撮った日の夕方に、僕は足の骨を折ってるんです。そうなると、どうしてもあのぬいぐるみと関連してるような気になってしまう。しかも、一緒に近づいて、写真を撮ったスタッフのスマホの写真が、消してないのになくなっていた。

 

――いろいろと不思議なことが起こってますね。

 

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◆三池崇史(みいけ たかし)◆

1960年生まれ。大阪府出身。1991年に監督デビュー。Vシネマ、劇場版の双方で数多くの作品を演出。代表作に『DEAD O
R ALIVE』『ゼブラーマン』『ヤッターマン』『クローズZERO』などがある。

 

■映画情報
『ラプラスの魔女』
大ヒット上映中
配給・東宝
出演・櫻井翔、広瀬すず、福士蒼汰

 

■作品紹介
初老男性が硫化水素中毒で死亡する事件が発生。地球化学専門家・青江修介(櫻井翔)は、事件現場の調査を行うが事件性はなかった。しかし数日後、被害者男性の知人が硫化水素中毒で死亡する事件が起きる

 

 

 

*後編は2018年5月24日公開です。

 

(ムー2018年6月号より抜粋)

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