1年でこの時期だけ公開される「幽霊画」と「幽霊像」/あのときの「ムー」

文=宍戸宏隆(ムー副編集長)

毎年この時期になると、全国各地で幽霊にまつわる催し物が開催されるが、過去のムーでも、そうした「幽霊」にまつわる記事を何度か特集してきた。今回は、1年に一回、この時期にしか見られないという貴重なご開帳の記事を紹介したい。

大念仏寺1
まずは、2004年8月号の日本伝説紀行「大念佛寺に伝わる謎の幽霊画」だ。これは、毎年8月第4日曜日にのみ、大阪市平野区にある大念佛寺で公開される12幅の幽霊掛け軸と、幽霊が残した「片袖」「香合」を取材したものである。以下、幽霊画をいくつか紹介しよう。

大念仏寺2

「平知盛亡霊図」。壇ノ浦に沈んだ平家の亡霊が海中から現れる姿を描いたもので、海の藻屑と化した平家の怨念を感じさせる。

大念仏寺3

「姑獲鳥図」。産み落としたばかりの赤子を掻き抱く女の霊。子を思うあまり、死んでも死に切れない女の哀れさが漂う。

大念仏寺4

「皿屋敷お菊亡霊図」。有名な皿屋敷怪談のお菊を描いたもの。主家を呪う怨念のすさまじさが独特な筆致で表されている。

いかがだろうか。この幽霊画を描いたのがだれなのかは、寺自体にも伝わっていないというが、有名な幽霊画とは一味も二味も違う怖さが漂っているといえよう。
この幽霊画は、今年も8月第4日曜日に、「幽霊博物館」と題して大念佛寺で一般公開される。

産女1100

続いては、2005年10月号の日本伝説紀行「『産女の幽霊像』御開帳」だ。こちらは、毎年8月16日にのみ、長崎市の光源寺で公開される幽霊像(絵ではない!)と、それにまつわる遺物やゆかりの地を紹介したものである。

ご覧になっていただければおわかりのとおり恐ろしいまでの迫力で迫ってくる幽霊像であるが、実は、この幽霊は、子供のために飴を買いにきた母親の霊なのだ。「飴買い幽霊」といえば、ご存じの方もいらっしゃるだろう。身重のまま、死んでしまった母親の幽霊が、子供のために、夜毎、飴を買いにくるという全国的にも有名な怪談である。
長崎市にもこの話が伝わっており、いつのころか、「産女の幽霊像」が、光源寺に奉納されたいう。ちなみに、産女は、一般的には「うぶめ」と読むが、長崎地方の方言では「うぐめ」というそうである。

産女2
この日は、地元の子供たちなど、多くの人々が、この「産女の幽霊像」の御開帳に参会し、哀れな幽霊像に合わせる姿が印象的であった。
この「産女の幽霊像」は、8月16日に長崎市の光源寺で御開帳される。
どちらも、この時期にしか公開されないものなので、お近くの方、ご興味のある方は、ぜひ足を運ばれてはいかがだろう。

文=宍戸宏隆(ムー副編集長)

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