トランプ大統領の「宇宙軍創設」の真意とは? アメリカUFO戦争の知られざる真実

文=宇佐和通

トランプ政権の「宇宙軍」の意図

「トランプ大統領がジョルジオ・ツォカロス氏を宇宙軍長官に任命!」

trump12018年6月18日、こんな話が“ニュース速報”という形で世界を駆け巡った。中心媒体となったのはツイッターだ。ご存じの方も多いと思うが、ジョルジオ・ツォカロスはアメリカのヒストリーチャンネルで放送されている「古代の宇宙人」というシリーズ番組のプロデューサー兼プレゼンターを務めている人物だ。

残念ながらというか、当然のことながらというか、このニュースは嘘だった。トランプ大統領の発言を通してホットなキーワードとなった、いわゆるフェイクニュースだったわけだ。しかしこの話、フェイクな部分は半分だけだ。

それから約2か月後の8月9日。ペンス副大統領がきわめて重要な演説を行った。内容は陸海空軍、そして海兵隊と沿岸警備隊に次ぐ第6の軍である“宇宙軍”を2020年までに設置するという表明である。宇宙軍は米軍が管轄する偵察衛星や弾道ミサイル追跡システム、GPSなども含め、宇宙空間に関わる米軍のすべての活動を統括して行うことになる。

ペンス副大統領はまた、国防総省が近々に宇宙軍創設への具体的なロードマップを策定し、報告書を発表することを明らかにした。国防総省は宇宙軍の正式な創設までの当面の措置として、全軍の宇宙関連活動を統括する“統合宇宙司令部”や実戦部隊となる“宇宙作戦部隊”、宇宙空間での作戦能力開発のための“宇宙開発局”をそれぞれ設置するとともに、宇宙担当の国防次官補を新たに任命することになる。

筆者は思う。かつてレーガン大統領が掲げたSDI構想よりもリアルに響くのはなぜだろうか。

SDI構想は、冷戦時代真っ只中の1980年代、アメリカ大陸に向かって打ち込まれるかもしれないソ連のICBMを宇宙空間から追尾してレーザー光線で撃墜するというのがコンセプトだった。

SDIに組み込まれる予定だった兵器は、レーザー光線を応用したものだけではない。宇宙に配備される兵器として衛星搭載型の粒子ビーム兵器、核爆発をエネルギー源とするX線レーザー兵器、迎撃ミサイルや電磁レールガンなどを実現するための研究もさかんに行われた。

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SDI構想(戦略防衛構想)のイメージ画。計画の壮大さから「スターウォーズ計画」と呼ばれた。

 

宇宙軍の仮想敵国は地球外生命体か!?

ただ、SDIはあくまで“計画”というレベルで事実上の終結を迎えてしまった。

今回の宇宙軍創設は、事実ありきという形でものごとが進んでいるような気がしてならない。SDIの遺産ともいうべきテクノロジーは、もちろん今も存在しているだろう。そして、そのテクノロジーが30年前よりもはるかに洗練されたものとなっていることは間違いないだろう。今回の宇宙軍創設はSDI構想をルーツにして進化し、はるかに高いレベルで昇華したものになる。そう考えるのは筆者だけではないはずだ。

しかし、何から何まで同じかといえば、決してそうではない。レーガン政権のSDI構想が主な脅威として想定していたのは、前述の通り旧ソ連のICBMだった。

2018年の今、新しく創設されるアメリカ宇宙軍がロシアをいまだに仮想敵国とするだろうか? 長い間“ならず者国家”と呼ばれていた北朝鮮との関係でさえ、10年前には考えられなかったほど好転している。

さらにいえば、今のアメリカにとって最も大きな脅威となりえる中国に対する政策も、目立った衝突は高い関税のかけ合いでとどまっており、軍事的な色合いはまったくといっていいほど感じられない。

トランプ政権が軍事的衝突の対象として想定しているもの。それは地球上に存在する国家ではない。そしてそれは、アメリカの軍事機構に対して半世紀以上にわたり大きな脅威となりつづけている。

こういおう。アメリカは、第1次世界大戦の時代と本質的に同じ問題を抱えつづけてきたのだ。そしてその問題に対し、歴代大統領の中で最も顕著な形での対抗策を打ちだしたのが第45代のトランプ大統領なのだ。

トランプ大統領は、アメリカ史上最も正直な大統領かもしれない。宇宙軍の創設という具体的な方策を明らかにすることによって、現政権が地球外の脅威を認識している事実をほのめかしたからだ。

フランク・ジョセフが著した『Military Encounters with Extraterrestrials』(『地球外生命体との軍事的接触』)の内容を核とする本稿の目的は、ずばり地球人類軍VS地球外生命体軍という対決基軸が明確になった歴史的事例をひとつひとつ、時系列に沿ってつまびらかにしていくことにほかならない。

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第1次世界大戦、第2次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、そしてごく最近のアフガニスタンでの軍事衝突。どの時代においても、地球人類軍VS地球外生命体軍という対決基軸は、当事者同士さえ気づかなかった形で存在しつづけていたのだ。

地球外生命体軍が人類に与える脅威のステージとなるのは、戦場だけにとどまらない。アメリカ国内では、核ミサイル基地や原子力発電所など核関連施設の上空でUFOが目撃される事例が激増している。

UFOが上空に現れた施設では、ミサイル発射・制御システムや原子炉が誤作動を起こし、危機的状況に陥ったという事例も少なくない。

“彼ら”は歴史を通じ、地球人類に対して敵対心をむきだしにしつづけているのだろうか。そして今回のアメリカの宇宙軍創設は、これまで発せられつづけてきたメッセージの本意を汲み取った上での行動なのか。

それを見極めるためには、まず100年ほど歴史を遡らなければならない。

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(ムー2018年12月号より抜粋)

文=宇佐和通

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