景色の神秘パワーが宿る! 秋元良隆の「奇跡の写真」

文=中村友紀

幽玄な戸隠の参道に神の姿が出現

 

「びっくりしました。どうやら撮影した写真に、神様のお姿が写りこんでいたようなのです」

興奮気味にそう語るのは、カメラマンの秋元隆良さんだ。

今年(2018年)の6月19 日の午後、秋元さんは新しく手に入れたカメラの被写体を求めて、長野市にある戸隠神社を訪れていた。

「戸隠の森のいちばん奥には奥社と九頭龍社というふたつの社が鎮座しています。そこまでは約2キロの参道が続いているのですが、ちょうど中ほどのところに随神門という門があります。ここが、いわゆる俗世と神の世界を隔てる境界なのですが、門越しにカメラのシャッターを切ってみたわけです」

それがこの写真だ。

 

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ムーのロゴ無しの写真は本誌にて。

 

まず、フレーム全体に写っているのが戸隠の森の随神門だ。門越しに、神々が住む世界の並木道が見える。そこに、なにやら人影らしき黒い影が写りこんでいるのがわかるだろうか。これが人ではないことは、奥にいる3人の参拝者の姿と比較すれば一目瞭然だ。

「撮ったときには気がつかなかったのですが、カメラのモニター越しにも、なんとなくモヤモヤしているとは思いました」

そんな気持ちを抱えたまま、後日拡大してみると、このお姿が写っていたというわけだ。

秋元さんはこの写真を「聖域の風景」と名づけた。俗世である「こちら」から、境界の門を隔てて垣間見た「神々の世界」――聖なる風景である、と。

 

エネルギー発露の瞬間を封じ込めた写真

 

他にも、秋元さんは「波動島」「御神渡富士」など、興味深い写真を撮影しているが、なかでもとりわけ目をひくのが「白い烏」だ。

神武天皇の道案内をした八咫烏などが代表例だが、古来、烏は世界中で神の使いと見なされてきた。そのなかでも特別な存在が「白い烏」なのだ。

 

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ムーのロゴ無しの写真は本誌にて。

 

「白い烏は、鈴鹿山中でたまたま撮影したものです。鈴鹿といえば、亡くなった日本武尊が白い鳥になって飛んでいった伝説の地です。ここには白い鳥=烏が実在するといわれていましたが、だれも写真に撮った人はいませんでした」

確かに、白い烏はきわめて珍しい。しかもそれが2羽、同じフレームに収まっているとなれば、まさに「奇跡の写真」そのものだ。この写真を手にした人はおそらく、白い烏の霊威が画面からあふれでてくるのを感じるに違いない。

 

秋元さんの写真に共通するのは、どれもそこに顕れた奇跡の瞬間をそのまま写しとっている、ということだ。

「写真は文字通り、真実を写すものです。ですからいっさい、細工はしていません」

 

秋元さんがいうように、これらの写真の景色はまさにその日、その時間にそこに実際にあったものばかりである。言葉を換えれば、そこでしか見ることができなかった奇跡の瞬間を切り取ったものだ。当然そこには、奇跡のパワーも一緒に封じ込められていることになる。

秋元さんの写真を手にした人は、奇跡の源泉である大自然のパワーの一端に、知らず知らずのうちに触れているのかもしれない。

秋元良隆さん。
秋元良隆さん。

 

(ムー2018年12月号より抜粋)

文=中村友紀

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