機械との融合と「次なる人類」への進化/ヒストリーチャンネル「古代の宇宙人」

ナノ技術が肉体を進化させる

21世紀、急速に進化し続けるテクノロジーは、人間と機械が融合するという新たな局面へと舵を切っている。スマートドラッグ(人間の脳や機能、能力を高める新薬)、ナノロボット、3Dプリンタによる臓器などは、人間が新たな種に進化することを後押しする革新的な最新技術の一端にすぎない。

超人間主義者たちは、人間がサイボーグ化し、高度な知能やスペーススーツを着用せずとも大気圏外で生存できる能力を獲得し、さらには不老不死を実現する可能性を想定している。

しかし、このような超人間的生物が、かつての地球上を闊歩していた可能性はないだろうか? それこそわれわれの祖先が、神として崇めた生命体ではないのか?

古代宇宙飛行士説論者たちはその通りと主張する。そして人類の肉体は、最初から彼らが計画した地球外生命体への進化の手順を踏んでいるだけではないかと仄めかしている。

【次なる人類】 解説=宇佐和通

2017年2月、アメリカで『ホモ・デウス』という本が刊行された。世界的ベストセラーとなった『サピエンス全史』の著者であるユヴァル・ノア・ハラリ教授の最新刊である。この本のテーマは、きわめてざっくりいってしまえば、“最先端テクノロジーと人間のありよう”ということになるだろう。著者のハラリ氏は、日本のテレビ番組によるインタビューの中でも次のようなショッキングな言葉を残している。

「AIを使えばコンピューターによって多くの作業が行われるため、人間は労働市場から追い出され、多くの人が経済的価値や政治力を失い、“無用者階級”となります」

オックスフォード大学でAIの研究を専門に行っているマイケル・A・オズボーン教授の論文『雇用の未来--コンピューター化によって仕事は失われるのか』によれば、機械が人間にとって代わる可能性がある職種は、銀行の融資担当から電話オペレーターまで702種類に上る。しかし、それだけではない。現在進行形で毎日進歩を続けるまったく新しいテクノロジーとして、“トランスヒューマニズム”という概念が挙げられる。

これは、機械と人間の融合だ。スマートフォンの機能をもれなく搭載したマイクロチップを手のひらに埋め込み、それによって玄関ドアの開閉やコンビニでの支払いを済ませることができたり、眼球代わりに“スマートカメラ”を埋め込んで、それがとらえた画像をスマートウォッチやスマートフォン経由でクラウドに保存したりすることが実用化されている。

今回のエピソードでは、トランスヒューマニズムから広げてスマートドラッグ(人間の脳機能や能力を高める新薬)、人体に埋め込んで稼働させるナノロボット、そして3Dプリンタによって作った臓器など、ガジェット(装具)と人体の融合についてもかなりの考察が行われる。

ただ、それだけで終わらないのが古代の宇宙飛行士説だ。ここからさらにリバースエンジニアリングというコンセプトを盛り込み、トランスヒューマニズムによって超人化した人類が古代の地球に存在していた可能性についても触れていく。

太古の地球に超先進文明が存在し、核技術が高まりすぎた挙句にそれが逆噴射を起こして、高度に進化した社会が一度崩壊しているという説がある。こうした考え方をすると、現代を生きるわれわれもまた、一度経験した進化の過程をそのままなぞっているのではないか。このエピソードのタイトルは『次なる人類』だが、本当のところは『かつて存在していた人類』というニュアンスなのではないだろうか。地球人類は、同じような過程で進み、終わりを迎えるループを、あと何回経験することになるのだろうか。

AA_nexthuman

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