サヴァン症候群とテレパシー能力に関連がある!?

文=宇佐和通

心を読む能力が発現した!?

サヴァン症候群―知的障害や発達障害や自閉症の症状がある中で、特定分野において人間離れした能力を見せる人たちを意味する言葉だ。

カリフォルニア州ロサンゼルスに、驚くべき能力を宿すラムセス・サンギーノ君という5歳の男の子が住んでいる。7か国語を理解し、高等数学の問題を簡単に解き、大人でも難しい内容の本に読みふけるといった〝サヴァン的〟な特徴に加え、どうやらテレパシー能力を駆使して母親とコミュニケーションを取っているらしい。

母親のニクスさんはこう語る。「お腹にいる間は、まさかこんな特別な子になるなんて想像もできませんでした。でも、1歳の頃からおもちゃでは遊ばずに、本ばかり読んでいたんです。そしていつの頃からか英語だけではなく、スペイン語とギリシア語、そして日本語の単語を口に出すようになりました」

ラムセス君の能力を示すビデオが、YouTubeにアップされている。中でも印象的なのは、〝pneumonoultramicroscopicsilicovolcanocon­iosis〟(超微視的珪質火山塵肺疾患)という単語を正確に綴る場面だ。オックスフォード英語大辞典に記載されている最長の英単語をただ綴るだけではなく、反対側からも書いて見せる。

サヴァン症候群とテレパシー能力の関連性を探っている専門家は何人かいる。現在ジョン・ヒューストン基金の理事を務める精神神経科医ダイアン・ヘナシー・パウエル博士はこの分野のパイオニアであり、第一人者として認められている人物だ。

ラムセス君とパウエル博士が初めて顔を合わせたのは2015年1月30日。その後2月と3月にそれぞれ1回ずつ検証が行われた。

博士とニクスさん、そしてラムセス君が同じ部屋に入り、ラムセス君から見えないようにホワイトボードを裏返しにして、ニクスさんが0から9までの数字から五つ選んで書く。もちろん全問正解だった。

次に博士自身が4桁の番号を書くと、これも正解だった。続けて2桁の番号を17個選んで答えさせると、16個を正確に当てた。それだけではない。パウエル博士自身が脳裏に思い浮かべる単語(catなど)を次々と言い当てて見せたのだ。

パウエル博士はこう語る。「言語能力が限られている場合、テレパシーが主たるコミュニケーションツールになるとしても不思議はありません。ラムセス君もニクスさんも、心を通い合わせたいと強く望んでいます。そういう思いが生まれながらの能力を開花させ、伸ばしているとも考えられます」

〝スーパー・サヴァン〟であるラムセス君は、人間の脳の可能性を解き明かす道標となる存在だ。これだけ科学が発達した現代であっても、脳の機能がすべて解き明かされているわけではない。

彼の中で限りなく広がる小宇宙には、テレパシーや霊視、あるいはシックスセンスと呼ばれるものを解き明かすヒントが隠されているのかもしれない。こうしたヒントをつまびらかにしてこそ、はじめて人間の本質が浮き彫りになるのではないだろうか。

 

(月刊「ムー」2016年2月号より)

文=宇佐和通

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「サヴァン症候群とテレパシー」レポート掲載

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