古代宇宙飛行士説の提唱者E・V・デニケン伝説

文=宇佐和通

生涯現役のMr.オーパーツ

denikenCS放送「ヒストリーチャンネル」の人気シリーズ「古代の宇宙人(Ancient Aliens)」でもおなじみの解説者、エーリッヒ・フォン・デニケン。そもそも、シリーズのビッグテーマである「古代宇宙飛行士説」を提唱したのは、ほかならぬデニケンである。彼がいなかったら、多くのオーパーツは“発見”されなかったであろうし、超古代史の真相は地に埋もれたままだったに違いない。

デニケンの名が一気に知られるきっかけとなったのは、彼がまだホテルのマネージャーが本業だった1968年に出版された『Chariots of the Gods?』(邦題:『未来の記憶』)だ。以来、〝オルターナティブ・アーケオロジー〟という言葉がまだ生まれていなかったころから、太古の地球と地球外生命体の接触をテーマに多くの本を書いてきた。その数は55冊に上り、32か国語に訳された著作の世界での累計売り上げ部数は6500万部に達している。

JomonStatue
古代宇宙飛行士説では、遮光器土偶も「宇宙服を着用した古代の異星人の姿」と喝破される。

 

宇宙船を含む高度なテクノロジーを実現させた先進文明を持つ地球外生命体が太古の地球を訪れ、地球上の創世神話や伝承にその姿を残した。そこを出発点に、オーパーツから古代エジプト壁画、エジプトおよび南米の国々を中心に世界中に点在するピラミッドなど数多の遺跡を対象としながら検証を重ね、古代の神々こそが地球に文明の芽を植えつけた地球外生命体だったという結論にたどり着いた。いうまでもないが、この結論は緻密なフィールドワークに裏打ちされている。

2014年に行われたインタビューで、デニケンは次のように語っている。

「『Chariots of the Gods?』を執筆した当時の私に今の知識があったら、あの本は1000ページを超えていたはずだ。進化論では人類だけが地球初の知的生物ということになっているが、さまざまな聖典には人間以前の時代に地球を訪れていた事実を思わせる記述がたくさんある。この矛盾をどう説明するか。まだまだすべき仕事は多い」

古代の宇宙飛行士説の次世代のリサーチャーたちに望むこと尋ねられると、こう答えた。

「科学的手法の父であるサー・フランシス・ベーコンだけにとらわれてものごとを考えてはいけない。ポール・ファイヤアーベント教授(オーストリア人科学哲学者)が体現したように、〝何でもあり〟という姿勢が大切だ」

パイオニアと呼ばれる人たちの共通点かもしれないが、デニケンには肯定派と同じくらいの数の否定派の人々がいる。賛否両論渦巻く中で45年間以上も走りつづけている姿勢は、おいそれと真似ることはできないだろう。

Chariots_Of_The_Gods

文=宇佐和通

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