飲めば“元気になる”!? 魔女と科学者の媚薬を飲んでみた

科学実験酒場で「媚薬」大実験!

kagakubiyaku01

SNSで「媚薬と魔女の宴 with 叶ここ」なるイベント情報が流れてきた。主催は「科学実験酒場」。この怪しい組み合わせの秘密を探るべく……正直なところ魔女がプロデュースする媚薬に興味があって……現地へ赴いた。

オープンと同時に到着すると、科学実験酒場の主、川口友万氏がいるのみ。「ムー」本誌でもおなじみのサイエンスライターである。

のっけから「蟻酒、ショットにする? シングル? ダブル?」と問われたのでシングルをオーダー。撮影用に“蟻マシマシ”で作ってくれた。

kagakubiyaku02
「蟻酒」。飲むと口が蟻だらけになる。

 

この蟻酒は「玄駒」と呼ばれる擬黒多刺蟻をウォッカに漬けたもの。

「蟻酸は血液サラサラにするし、蟻の黒い部分は亜鉛だからね」

確かに亜鉛は精力サプリとして知られている。エイっと飲み干すと、次に出たのは「雪蓮花酒」だ。ペース速い。警戒して今度はショットにした。「雪蓮花酒」は中国奥地、標高3500メートル超の高地に咲く雪蓮花をウォッカに漬けたもので、古代中国では皇帝など要人しか摂取が許されなかったという。現在もレアで、現地から特別に入手したとか。効用は滋養強壮に精力増大だという。

kagakubiyaku03
「雪蓮花酒」。味はウォッカそのまま。

 

いや、待て。媚薬の薀蓄を科学者が語るのは話が違うのではないか。魔女はどこだ。このまま、おっさん科学者を相手に滋養強壮を重ねるしかないのか?

不安が募りかけたところで、目の前に赤ワインがサーブされた。視線を上げれば、魔女――叶ここさんが微笑んでいる。

kagakubiyaku05
魔女の叶ここさん。科学実験酒場なので白衣着用。

「『魔女のサングリア』です。カルダモン、コリアンダー、スターアニス、グローブ、ローリエ、シナモン、そして愛の果物であるリンゴとオレンジを着けこんでありますよ」

kagakubiyaku04
香り高く、飲みやすい「魔女のサングリア」。

 

「媚薬と魔女の宴」の真打ち登場である。

赤ワインに漬けこまれたハーブは古来、魔女のレシピとして伝わるものだとか。オレンジの花は、恋の始まりと意味するという――。

ぴったりした黒ずくめの出で立ちに迫力あるスタイルという叶ここさんは、まるでライトノベルやアニメに登場する魔女を想起させる。だが、もちろんコスプレではない。聞けば、叶ここさんの中身は正真正銘の魔女であった。

祖父はスペイン人魔術師で、現役時代は政府や大企業の要人に頼まれてアレコレやっていた方らしい。その実務についてはブラックすぎて表には出せないのだが、ともあれ霊術のDNAを受け継いだ叶ここさんは、もともと“見える”“感じる”能力の持ち主で、現在は占い師として活動している。

「自分に見えてしまうことをもっと深く知りたくて、四柱推命やタロット、フーチー(ダウジング)、手相を研究しているんです」

なんとなく感じたままにせず、裏づけのために伝統的な占術で検証するとは、科学に通じるアプローチではないか。

「ここまでの媚薬は強壮剤、精力剤の側面が強いものですけど、催淫効果のあるものだとこれとか……」

と、いいながら叶ここさん、ぐりぐりと香草をつぶしだす。次なるオーダーの「パクチーモヒート」を調合中だった。パクチー(コリアンダー)は中近東で媚薬として使われてきた香草で、香りには催淫作用があるといわれている。

kagakubiyaku06
時計回りにぐりぐり。

 

「北半球では自然の動きが時計回りなんです。だからこうしてすりつぶすときも右回りで。成分にどんな効用があるかは普遍的なものですけど、ラブを込める魔術をかけるときは、当然、術者や使用者と相手の関係性に左右されますね。香りとか明るさとか、距離とか。効果的なのは、手で作ったものを手に取って摂ってもらうこと」

kagakubiyaku07
「パクチーモヒート」。パクチーとパクチーの種をラムとシロップに漬けてある。

 

種も入れてあるのは、相手との関係を「育てる」「花を咲かせる」意味合いがあるのだとか。伝統的な媚薬に魔術的な手業を加えている。4杯目にして、爽やかな香味と効用への関心で、目が覚めてきた。媚薬は気持ちいい。

魔術には手渡し、手づかみが効く。ならば、魔女がつぶしたパクチーをつまんで食べたらどうなるか?

それは、ここでは書かないでおく。

この先が気になった方は、科学実験酒場または叶ここさんの動向を追っておくと、出会いに恵まれるだろう。

kagakubiyaku08
お通しに出たのはサンショウウオの干物だった。

 

kagakubiyaku09
科学実験酒場はフロム・ロンドン・カフェ内バースペース『TARUHO』にて毎週日曜、もしくは不定期にオープン。
  • 1

この記事と同じトピックを探す

関連記事

編集部おすすめ

アクセスランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • トータル