カッバーラの奥義! 飛鳥昭雄の「アスカ・タロット」誕生!

文=武田崇元

カードで復興した古代の秘儀と叡智

タロットカードの起源は謎に包まれている。

現存する最古のタロットとされる「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」は完全な形で揃っているわけではないが、もっとも古いものは1442年から1447年の間に作られたと推測される。また北イタリアのエステ家の1442年の帳簿にタロットデッキを購入したという記述があり、15世紀半ばごろにはタロットカードが一般的に存在していたことはほぼまちがいない。

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つまり歴史的にはタロットカードはルネサンス期のイタリアに突如出現したようなのである。では、それはどこから伝来したのか? あるいはそれは何者かの霊感によって創作されたものなのか? これについては確かな決め手はあるわけではない。真相はおそらくその中間にあるのではなかろうか。

ルネサンスは一般的には文芸復興ともいわれるように近代的な人文主義の出発点に位置づけられるが、その本質はキリスト教によって抑圧されてきた異教的なるものが噴出した時代である。美術史家アビ・ヴァールブルクの『異教的ルネサンス』は中世後期からルネサンス期の図像と文書に残された古代占星術の痕跡が明らかにした労作である。ヴァールブルクはそのような古代の神々を「宇宙の精霊」であり、地上の人間と天上の星辰と結ぶ「空間の拡張者」であり、「魂が宇宙を飛行する際の照準点」であると表現した。

同じく美術史家のエドガー・ウィントは時代を超え圧倒的な力で語りかけてくるルネサンスの絵には、古代の異教的秘儀に由来する祭儀上の秘密の概念が隠喩によって塗り込められていることを明らかにした。さらに宗教芸術研究家の高丘卓によればルネサンス期の絵画にはUFOと思われる物体が描かれているものさえあるという。

つまり、この時代は人類史の奥底に潜む記憶のトリガーが引かれた時代であり、タロットがそのような時代に忽然と出現したのはけっして偶然ではない。それは集合的無意識の地下水脈に連綿と伝えられた古代的秘儀の記憶と霊的想像力が融合して形成された、秘教的アートだった。

つまりタロットは失われた古代の叡智と秘儀を象徴的に表現する器なのだ。

しかしその器に注がれるものはつねに更新されつづけねばならない。あらゆる伝統はつねに更新され、新たな血が注がれることによって甦る。

 

カバラ世界を内包したASKA版

現在のタロットの基本形となったライダー版のタロットというのも、アーサー・ウェイトが魔術結社「黄金の暁」のイニシエーションに基づき制作したものである。

そして、この「ASKA TAROT」(アスカ・タロット)というのも、その新たな、そして野心的な試みにほかならない。

TAROTのアナグラムはTORAT(トーラー)である。タロットの22枚の大アルカナは古代ヘブライの22文字に相応し、カバラの根幹をなすセフィロト(生命の樹)の22のパスに相当する。実際に多くのタロット占術師はセフィロト・スプレッドと呼ばれる展開を愛用している。

アスカ・タロットは、タロット占術家であると同時に熱心なアスカリアンでもある佐々木アンジェ氏によって構想された。そこでは飛鳥ワールドの根底に流れるカバラ(カッバーラ)的世界観がタロットカードとして見事に再編されている。

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枠組みとしては、大アルカナはライダー版をほぼ踏襲しつつ、小アルカナのスート(トランプのスペードやハートに相当)はASKAワールドの世界観に沿ってアーク(契約の櫃)、ロッド(アロンの杖=草薙の剣)、タブレット(十戒石板=八咫鏡)、ポット(マナの壺=勾玉)で編成されている。

大アルカナ3番の「女教皇」は「卑弥呼」、5番の「法王」は「八咫烏の裏天皇」、8番の「戦車」は「メルカバ」、ポットの4番は「カブレラストーン(イカの石)、タブレットの8番は「V字型UFO」といった具合に22枚の大アルカナと56枚の小アルカナのすべてが「あすかあきお」コミックの膨大なアーカイブの中から選ばれ、見事、再び附置されている。

そもそもカバラの語源は「受け入れ」「伝承」である。ルネサンスから約600年のサイクルを経て、古代の叡智はさまざまに形を変えながらも連綿と受け継がれ、ここに新たな復活をとげたといえよう。

 

ASKA TAROT(アスカ・タロット)

八咫烏、秦氏、UFO、地底世界、太陽プラズマ、卑弥呼など飛鳥昭雄ワールドで構成される超時代的なタロットカード。大アルカナ22枚と小アルカナ56枚に、実占解説書も同梱。価格:3800円+税。発行:八幡書店。

文=武田崇元

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