地上絵に隠されたナスカの「地下構造」/ヒストリーチャンネル

文=宇佐和通

発見から90年目の新・地上絵

「古代の宇宙飛行士が存在した物的証拠を見せろ、と訴える人たちには、まずペルーの上空を飛んでみろといいたい」

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今や〝古代の宇宙飛行士説〟の中核的論客となった番組ナビゲーター、ジョルジョ・ツォカロスの言葉だ。ナスカの地上絵が知られることになったのは1927年。一帯を調査していた考古学者トリビオ・メヒーア・ヘスペが、地上に刻まれた古代の道路網と思われるものを発見したことがきっかけとなった。その後の航空機時代の到来とともに、100個以上もの地上絵が相次いで発見された。

この謎のモニュメントを世に広く知らしめることになった媒体は、古代の宇宙飛行士説の父祖、エーリッヒ・フォン・デニケン氏が書いた『Chariots of the Gods?』(日本語版タイトル:『未来の記憶』)だ。

ペルーの首都リマから320キロ南、インカ/ナスカ両渓谷にはさまれた平原地帯の長さ59キロ・幅1.6キロの範囲に、完全な直線で構成される図形が150個以上、猿やハチドリなどの動物の姿が70個以上描かれている。あまりにも大きすぎるため、全体のデザインは空からしか把握できない。

ナスカに関する驚くべき事実は、いまだに新しい図形や線が発見されつづけていることだ。

2014年8月、ナスカ研究家のエドゥアルド・エラン・ゴメスが、鳥とラクダ、そして長さ60メートルもある蛇の地上絵を発見した。砂に覆われたものが、強い風に吹きさらされて現れたものと考えられる。今年の4月には、山形大学ナスカ研究所が、空想上の動物が舌を出している姿を模したと思しき新しい地上絵を発見している。大きさは縦10メートル、横30メートルほど。他と比べるとスケール感は劣るものの、いまだに新しい絵が発見された事実は強調されるべきだろう。

主流派考古学の枠組みの中では、謎の地上絵を残したのは、西暦1~8世紀にかけてこの地で繁栄したナスカ人だとされている。目的は祭祀などの行事、あるいは巡礼地としての目印にするためだ。ただ、空から見ないと意味がわからない図形が、行事に使う場所や巡礼地の目印として機能するだろうか?

デニケンは、ナスカ人であれ他の古代民族であれ、自分たちを訪れてくれる神たち=地球外生命体を讃えるために描いたのが地上絵だったとしている。

もちろん、地球外生命体が地球訪問の地としてナスカを選んだことにも理由がある。一帯の土壌は硝酸の含有量がきわめて高いことがわかっている。硝酸といえば、ロケット燃料に不可欠な物質だ。

「古代の宇宙飛行士がナスカを訪れていた目的は、世界有数の含有量を誇る硝酸を手に入れることだ。硝酸は宇宙船の燃料、あるいは兵器に使用するためだったかもしれない」とデニケンは語る。

地下に秘められた古代の発電装置

デニケンは、さらに地上絵に関する新説を展開する。ごく最近、ドレスデン大学の調査チームが行った現地調査の結果、地上絵を形作る線の地下2メートルあまりの場所で磁場の変化が起きていることが確認された。この変化を利用した発電が行われていたのではないかという。

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地上絵が巨大発電・送電システムとして機能し、古代の宇宙飛行士がそれを利用していたという可能性が浮上したことになる。広大な範囲を占める地上絵の地下に何があったのか。現在のところはいかなる仮説も憶測の域を出ない。

ペルーでは不自然な楕円形の頭蓋骨がいくつも見つかっている。こうした形状の頭蓋骨は、理論的には通常の人間に比べて25パーセントも大きな脳を収めるキャパシティーがある。これが古代ナスカ民族と地球外生命体のつながりをほのめかす遺物なのかもしれない。

楕円形の頭蓋骨に関しても、主流派考古学の枠組みの中では、生まれたばかりの子供の頭を布や頭で締めつけ、意図的にこういう形にしたと考えられている。目的は宗教的なものとされているのだが、何をモチーフにしたのかはわからない。

主流派科学は、ナスカの謎について何も説明できていない。ナスカの地下に至る調査は、宇宙規模の角度を備えた視点で取り組むべきだろう。

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「古代の宇宙人 決定的な証拠を探せ! ♯1 ナスカの地上絵を解く」は、9月20日(火)22:00~ほかからCS放送「ヒストリーチャンネル」にて放送。

 

文=宇佐和通

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