劇団ひとりの遭遇体験! 超巨大宇宙船のようなUFOが眼前に!

文=いわたみどり

上空を包みこむ超巨大UFO!!

中学生時代に経験したちょっと奇妙な話です。

夜中、寝ていると、ふと何かの予兆を感じて目を覚ましました。次の瞬間、いきなり部屋が震えだしました。シェイクとか揺れているのではなくて、携帯のバイブレーションのように細かくブルブルと、ベッドや机、その上にある鉛筆……すべてのものが震えはじめたんです。そして3センチほどの高さまで宙に浮いてきて、なんと僕の体も浮いていました。

驚いているうちに今度はいきなり振動がピタリと止まって、僕自身を含め、浮いていたすべてのものが同時に“ドン!”と落ちたんです。軽くパニック状態になってベランダに飛びでたら……目の前に、とんでもなく大きなUFOが上空を包んでいたんですよ。一瞬、UFOだとわからないほどの超巨大宇宙船。まるで映画の『インデペンデンス・デイ』に出てくるような母船です。

あまりのことに驚いて、「うわぁ!」と声を出した瞬間、ベッドの中で目が覚めたんですよ。なんだ、夢だったのか。少しホッとしましたが、それにしても何もかもがあまりにもリアルで生々しいものでした。

hitori1

そんな夢を見た翌日、学校で同級生が、「昨夜、すごくリアルで不思議な体験したんだ」と話しだしたんです。深夜まで勉強をしていたらお母さんが部屋にきて、「飲み物でも持ってこようか?」と聞かれたので、振りむいてココアを頼んでからすぐにまた机に顔を向けたら、何とそこにはもう温かいココアが置いてあったそうなんです。頼んで数秒でもう目の前にココアがある……。

頭が混乱して、キッチンにいる母親のところへ行ったそうです。

「いつの間にココアを持ってきたの?」

「あら、ごめん、電子レンジに入れっぱなしだったわ」

じゃあ、部屋にあるココアはだれが!? 要するに時間のパラドックスが起こったんです。

そして彼のこの話が、僕が超巨大UFOを目撃していたときとほぼ同時刻だったわけですよ。だからその時間帯に、その地域にだけ何か時空が歪むような何かが起こったんじゃないかと。単なる思いこみかもしれませんが、そう信じたほうがロマンがありますよね。

 

廃病院で幽霊の後追いを……

車の免許を取りたてのころに、若者のお約束で、地元の友達数人と心霊スポットに遊びにいったことがあります。目的の場所は5階建ての廃墟になった病院。生体標本のホルマリン漬けの瓶や手術台などがそのまま残った状態で、かなり不気味な雰囲気です。

そこの屋上で、僕はなぜかパンツ一丁になって騒いでいたんです。怖くなんかないぞ! ということをアピールしたかったんでしょうね。かなりの悪ふざけをしていました。

そのうちみんなが下の階を見にいこうぜと階段を下りはじめたんです。裸だった僕はあわてて服を着て、少し遅れてみんなを追いかけていきました。真っ暗でしたからよく見えてなかったんですが、会話をしながらどんどん下りていく友達の人影を確認しながらついていきました。結局、1階まで下りて、ビルの外に出てしまったんです。でも先に行ったはずの友人たちの姿がどこにもありません。

突然、上のほうから、「おーい!」という声がして、見上げると仲間のひとりが4階あたりから顔を出して手を振っています。彼だけが建物内に残ったのかと思い、大声で話しかけました。

「何やってるの? ほかのみんなは下まで下りちゃったよ」

「え~!? みんなここにいるよ」

意味がわからなくて、とりあえず彼のいる場所まで上がってみたら、何とそこに全員が勢揃い。じゃあ、僕が追いかけていった人影って……!? 本当に今、思いだしてもゾッとする出来事でしたね。

そういえば僕、ちょっとした予知能力みたいなものがあるんですよ。楽屋裏とかスタジオとか、“あ、何か見たことあるな”と、デジャヴのようなものを感じたら、その収録で間違いなくスベるんですよ(笑)。

今ではデジャヴを見たときには、より気を引き締めて本番に臨むんですけど、心構えが違うだけでどっちにしてもスベる。どうにもならないの。なんだかわからないんですけど、ひょっとしたらスベったときの負のオーラが時空を超えて事前に僕に何かを知らせようとしているじゃないかと……。でも、今のところ残念ながら回避する術がないので、委縮せずに思い切りボケて、思い切りスベるようにしています(笑)。

hitori2

劇団ひとり

1977年2月生まれ。幼少期をアメリカで過ごした経験を持つ。1993年、デビュー。2000年、劇団ひとりとしてピン芸人に。以後、ライブやテレビ番組に出演し、また俳優としても活躍の場を広げる。2006年1月、『陰日向に咲く』で小説家デビュー。同作は100万部を越えるベストセラーとなり映画化される。2作目の小説『青天の霹靂』も映画化され、自身で監督も務める。お笑い芸人、俳優、作家、映画監督とマルチな活躍を見せる。

 

(ムー2016年11月号より掲載)

文=いわたみどり

  • 1

関連商品

ムー(2016年11月号)

ムー(2016年11月号)

ムー編集部(編)

価格:870円
発行:学研プラス
発売日:2016/10/09

この記事と同じトピックを探す

関連記事

編集部おすすめ

アクセスランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • トータル