タールの雨、魚、そして魔女が降ってきた!/超常現象2016奇現象編

文=並木伸一郎

ミシガン州のタール状の黒い雨

2016年2月14日早朝、アメリカ、ミシガン州のセントクレア湖に面したハリソン・タウンシップという町に、黒いタール状のものが広い範囲にわたり降り注いだ。車や家の屋根はもちろんのこと、道路までこの黒いねっとりとした物質で覆われたのだ。住民たちによると、それは「突如、ボタボタと雨のように降ってきた」という。

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まっ先に疑われたのは、付近にあるセルフリッジ空軍基地だった。離発着する軍用機が燃料を落としたのだろうというのだ。というのも、問題の黒い雨が、石油系に灰が混ざったような物質だったからだ。だが、同基地の広報は、「軍用機から落下した徴候はいっさいない」と、これを否定した。

一方、同州環境基準局の研究室ではサンプルの分析が進められていた。だが、同局によると、検査結果が出るまでにかなりの期間を要するという。そのため住民たちは、黒い雨の正体がわかるまで、町を掃除しようにもうかつに触れることもできず、困り果てている。現時点でこの事件に関する続報は、残念ながら入っていない。

 

スコットランドで魚が降った!

「あれっ? カモメの羽かな?」

2016年8月11日朝のこと。イギリス、スコットランド、アバディーンシャイア州バンフに住むケビン・ベインは、トイレの窓に目をやったとき、空から鳥の羽のようなものがたくさん降ってきたのに気づいた。ベイン家はバンフ湾から500メートルほどのところにあり、上空を飛ぶカモメの羽が降ってきても何ら不思議ではなかった。

ところがそれは鳥の羽ではなく、なんと魚だったのだ。

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妻は約3メートル四方の庭に散らばる魚を75匹まで数えてから、夫を呼んだ。ベインが庭に出てみると、それは体長約5センチのスナウナギだった。これは主に家畜用の飼料や肥料の原料として捕獲されている魚だ。

ベインはこの光景を動画撮影してインターネットに投稿し、広く「なぜ庭に降ってきたのか?」と問いかけた。

これを見た人々は、スナウナギがベイン家の裏庭で最期を迎えることになった原因について、さまざまな議論を交わした。最も多かった意見は、事件の起こる2、3日前から当地は嵐だったので、その悪天候の中、竜巻が発生して海面から魚をすくい上げ、運んだのではないか、いうものだった。

だが当日、竜巻は発生していないし、雨も降っていなかった。たとえ“そう”だとしても、それならなぜ砂ウナギのみ、そしてベイン家の庭にだけ狙ったように落ちたのか? 結局、謎は解明されないままだ。

 

空から魔女が落ちてきた!

2016年8月のある日、午前3時30分ごろのことだ。アフリカ、ガーナのアシャンティ州クマシ市近くにあるブロック工場の屋根に突如、衝突音が響きわたった。驚いた作業員たちが外に出てみると、地面にドレスを着た女性が、顔から血を流して倒れていた。どうやら屋根から地上に落ちたらしい。

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ところが「おい、大丈夫か?」「何があったんだ?」と、作業員たちが声をかけたところ、女性はいきなり起きあがり逃げ出したのだ。作業員らが後を追うと、女性はドレスがずり落ち上半身裸という姿のまま逃げまどった。だが、結局逃げ切れず、女性は捕らえられてしまったのである。そのころには、この騒ぎを聞きつけた住民たちで、現場は騒然となっていた。だが、人々のだれひとりとして、この女性を知らなかった。

正体を問われた彼女は「自分は魔女だ」と告げ、人々を驚かせた。なんでも、この現場から10キロ以上離れた土地から来て、約230キロ離れた町へ向かう途中だったという。墜落したのは上空を飛行中に突然、電気ショックとおぼしきものを受けたためらしい。

「魔女が捕まった」というこのニュースに、地元住民は騒然となった。宗教にもよるが、当地では魔女、すなわち呪われた悪魔の存在を信じる人々がいまだに少なくない。そして、一度「魔女」の烙印を押されると、その人間は一生、差別や虐待など迫害の対象となって生きていかなければならないのだ。

この自称魔女は住民らからそんな仕打ちを受けるのを恐れ、上半身裸のまま逃げまどったのである。なお、この女性の“その後”は定かではない。

 

(「ムー」2016年12月号より抜粋)

文=並木伸一郎

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