原初神 黄帝は地球外知的生命体だった!?/ヒストリーチャンネル

文=宇佐和通

空中に現れた無気味な巨大都市

古代の宇宙飛行士説を軸に、地球外生命体と太古の地球のかかわりを立体的に探っていく『古代の宇宙人』シリーズ。今回の舞台は、4000年の歴史を誇る中国だ。

2015年10月、中国の江西省吉安市と広東省仏山市で、雲の上に巨大都市が姿を現した。何千万という単位の人たちが同時体験したこの現象は、ビデオに撮影されていたこともあり、あっという間にネット上で拡散した。

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ファタ・モルガーナ現象(蜃気楼)という説が大多数を占めていたが、気象学を少しでも知っている人間なら、空中の巨大都市が現れた場所は、蜃気楼にしては高すぎることがわかったはずだという意見もあった。結局のところ、この奇妙な現象の本質が何だったのかはわからずじまいのままで終わったのだが、中には「UFOの巨大母船ではないか」という極端な意見もあった。

吉安・仏山事件から5年前の2010年7月7日。浙江省杭州市の蕭山国際空港で、午後8時40分着陸予定だった飛行機から、「空港上空に奇妙な物体が見える」という連絡が管制塔に入った。この時点で空港付近の上空にいた18機が着陸許可を得ることができず、別の空港へ向かう指示が出された。すべての航空機の離着陸が見送られ、空港の機能が約1時間にわたって麻痺状態に陥った。

 

宇宙を探る最新電波望遠鏡

2000年までなら、この種の情報がこれほど大々的な形で広まることはなかったはずだ。この背景には、中国政府もコントロールしきれないほどに成長したサイバースペース、そして、元中国外務省高官の存在がある。

「地球外生命体は、われわれ地球人の中に紛れながら共存している」

2011年、北京UFO研究協会の会長、スン・シリ氏は、はっきりこう語った。文化大革命時代、農村部で作業にいそしんでいた彼は、UFO体験者で、外務省に勤務していたころにはUFOに関する公式文書も目にしたことがあると語っている。

番組コメンテーターのジェイソン・マーテルは「UFO関連情報に関し、これまで徹底的な秘密主義に徹してきた中国政府は、ここに来て開放政策に舵を切りつつある」と語る。そのマーテル氏は、中国の古文書に出てくる〝フライング・ドラゴン〟とUFOの関連性について触れ、さらに〝古代の宇宙飛行士説〟の論客らしい話をしていく。

「もしかしたら、飛龍はUFOであり、黄帝は地球外生命体だったのではないか」

中華民族の始祖として崇敬を集め、中国最初の帝とされる黄帝には、〝応竜〟という竜が仕えていた。この応竜こそがUFOだったというのだ。黄帝が地球外生命体だったのなら、歴代皇帝もそのDNAを受け継いでおり、長い血脈は現在も続いてもおかしくはない。スン・シリ氏が「地球人の中に紛れながら共存している」コメントした理由も浮かび上がることになるだろう。

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陰謀論に近い響きなのだが、明清朝の旧王宮である紫禁城がエリア51のような役割を果たしてきたのではないかという仮説もある。これまですべてを隠してきた中国政府は、UFOに関する情報も大量に保持していて、そのアーカイブとして紫禁城を利用してきたというのだ。

しかし前述の通り、中国政府の姿勢は大きく変わりつつある。こうした転換はインターネットの発展によるすべてを抑えきれなくない状態というネガティブな理由から始まったかもしれないが、今や完全にポジティブな方向へ変わりつつある。

2016年9月25日、中国南部貴州省で世界最大の電波望遠鏡の運用が開始された。これは、Five-hundred-meter Aperture Spherical Telescope (500メートル球面電波望遠鏡)の頭文字を取って、通称FASTと名づけられた。プロジェクトの主任科学顧問ナン・レンドン氏は次のように語る。

「この電波望遠鏡は、銀河系外に存在する可能性がある地球外生命体の探索や、宇宙の起源を解き明かす過程の大きな助けとなる」

10月17日、内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから有人宇宙船〝神舟11号〟が打ち上げられた。9月に打ち上げられている宇宙実験室〝天宮2号〟とドッキングし、さまざまな実験が行われる予定だ。

最新型電波望遠鏡と自前の宇宙実験室から得られる情報に紫禁城のアーカイブを合わせ、欧米とは異なる宇宙開発を目指しているのだろうか。そうであるなら、最終的な目的は何なのだろうか。

そして、スン・シリ氏が自身満々の口調で語るように、地球人と共存するエイリアンは本当に存在するのだろうか。アジア中心の内容の番組はシリーズでも珍しい。続編を見たくなる人が多いはずだ。

「古代の宇宙人 シーズン9 #109 神秘の帝国 中国」は、12月20日(火)22:00~ 他、CS放送「ヒストリーチャンネル」にて放送。

文=宇佐和通

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