オカルト短歌 第6回 「星」

講評=笹公人

星に願いを

 

<優秀作品>

掛けられた願いの重さに耐えきれず成層圏に飛び降りる星          【新白里】

 

<佳作>

俺なんかどうせ仲間じゃないからよ酒場のかたすみ冥王星       【笛地静恵】

「星よりも君がキレイ」の告白に「クサッ」と空からモールス信号     【黒岩】

三日月に首引っ掛けて死にたいと喚いた日々も今じゃ青春         【蝶番】

スターへの階段上る少女らの応援ばかりしてきて不惑         【柳原栄三】

深夜まで撮影つづき目の星のかがやき失せし天才子役         【異能兄弟】

 

金星人やプレアデス星人の歌がたくさん届くと覚悟していたのですが、意外とふつうの歌ばかりでした。せっかくなので、もっとオカルト路線の歌もお願いします!

 

新白里さんの歌。地上の人々の願いの重さに耐えきれなくなった星が「流れ星」となるのですね。だとすると、流れ星に願いをこめる地球の風習は、もはや、いじめに等しい行為なのかもしれません。

 

笛地さんの歌。まず、宇宙酒場のサイズが気になりました。惑星から外された冥王星がいじけている擬人化の歌です。惑星から降格の理由は、サイズの問題でしたが、居酒屋で小さくなっている姿と重なります。居酒屋の席には、水、金、地、火、木、土、天、海の惑星たちが並んで堂々と飲んでいるのでしょう。せつない歌でした。

 

黒岩さんの歌。モールス信号の送り主がだれなのか気になります。異星人からだったとしたら、かなり嫌ですね。

 

蝶番さんの歌。そんなポエムな狂言を吐けるのも青春時代ならではですね。この歌、「星」ではなく「月」なんですが、大量に投稿してくれたので、今回のみOKとします。

 

柳原さんの歌。スター・アイドルをテーマに詠んだ歌です。結句の「不惑」に実感がこもっています。

 

異能兄弟さんの歌。題の処理の仕方が独特でした。天才子役こそ一流の俳優に成長してほしいものです。

 

 

次回、7月号掲載のお題は「。 夏祭りに夏フェス、奇祭、儀式、祀りごとなど、
ハレの場面を詠んでください。 締め切りは6月5日(月)必着です

 

応募方法は下記にて。

ウェブ:「ムーPLUS」投稿フォームのカテゴリ「その他」を選び、本文冒頭に「オカルト短歌」と記載して、投稿してください。

郵送:〒141-8691 東京都大崎郵便局私書箱67号 学研「ムー」編集部 オカルト短歌 係

 

  • 投稿には、住所・氏名・年齢を明記してください。封書の場合は封筒と便箋の両方に記載してください。
  • 1回の投稿で複数首を投稿してもOKです。
  • 原稿は返却しませんので、コピーや複写を必ず取ってください。
  • ご投稿いただいた内容は「ムー」本誌の紙版、電子版のほか、「ムーPLUS」に掲載されることがあります。

 

笹師範をうらなせる名作、怪作をお待ちしております!

 

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選者 笹 公人(ささ きみひと)

「未来」選者。現代歌人協会理事。歌集『念力家族』(NHKで連続ドラマ化)、『念力図鑑』、『抒情の奇妙な冒険』、新刊『ハナモゲラ和歌の誘惑』発売中。

 

(「ムー」2017年6月号より転載)

講評=笹公人

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