職場で起こった怖い出来事/読者投稿

後輩が見たものとは……

投稿者:はるなだん さん/心霊・怪奇体験

20170813

これは私が前職の時、実際にあったことです。

転職を機に転勤族となった私は4年ぶりに入社した営業所に戻ってきました。激務で帰りが23時を過ぎることも多かったと覚えています。

 

この営業所に転勤して2週間がたった頃に同僚のIさんから変な話を聞きました。どう考えても、つまらない嘘や驚かしてやろうなどとは考えない人が、真面目な顔で話してきました。

 

「つい2か月前の話なんだけど、不思議なことがあってさ。その日もひとりで会社に残って仕事をしてたんだけど、いつもみたいに遅くなって、時計を見たら10時30分くらいだった。

早く片付けて帰ろうと思ってたら、事務所の奥の物置き部屋の方から床を思い切り蹴り付けたようなドンて強い音がしたんだよ。

『だれかいるのかな? いるはずないよな』と思いながらも、とりあえず物置き部屋を見て、だれもいなかったけど気味が悪かったよ。

ひとりで残ることがあったら気をつけてね」

 

私は気にもしませんでした。なぜなら彼が不思議な体験をしたのは2月。暖房をつけると床材は膨張する。逆に消して寒くなれば縮小して音がするはず。実家が寒い場所にあり、小さいときからの経験があるので、当たり前のこととしか思えなかったのです。

 

その話を聞いて1か月ほど経った頃だったと記憶しています。ある土曜日の当番出勤日、私は8歳年下の後輩と仕事でした。1日中忙しい日でした。

後輩は柔道の師範の顔も持ち小学生に教えていました。19時から22時までは毎週土曜日は柔道を教えていました。会社から30分以上かかる場所にあるらしく、18時過ぎには会社を出て行きました。終わったら戻って仕事の続きをするといいます。

 

ヘトヘトだった私は片付けてとっとと帰りたかったのですが、思いのほか時間がかかったようでした。ふと時計に目を向ける22時30分を少し廻っていました。Iさんの話を思い出しながらも、「まさか」と仕事を続けようと書類に目を向けた途端、ドンという床を蹴飛ばすような音。

 

「おいおい聞いた通りだよ」

 

けれど事務所に自分以外の人がいるはずもなかったのです。仕事は2人とも1日外仕事でした。他には1日事務所にはだれもいません。気味悪いなと思いましたが、確認しないのはもっと気味悪いなと思い、音のしたロッカーと物置き部屋へ向かいました。

 

カラ元気を出して「だれかいるのか?」と威勢のいい声とともに物置き部屋のドアを開けました。何もありませんでした。

 

「まあ、こんなもんだよ。Iさんも何もなかったといってたし」

 

少し気を緩めて物置き部屋の斜め前にあるアルミロッカーに目を向けた瞬間、カラダが止まりました。

 

ロッカーの下の方と床に丸い影のようなものがある。

 

私の影ではないことは瞬間的にわかりました。念のため、少し離れて手足を広げて見ましたが、影はまったく動きません。やはり私の影ではない。

それならあれは何だ。

頭の中が理解不能な目の前の状況に軽いパニックに陥るのがわかりました。

 

疲れもピークだったと思います。タイアードハイとでもいうのでしょうか、影のようなものの正体に興味が出てきました。私が一歩近づこうと身を乗り出したときでした。影のようなものが動いたのです。

 

影は床で小さく左右に動いたかと思うと、今度はロッカー伝いに縦に長く伸び出しました。それはまるで人の形に成ろうとしているようでした。

私が一歩も動けずにいると、影のようなものは次第にロッカーの裏側へ移動し始めました。時間で10秒から20秒くらいだったと思います。

そして影は完全にロッカーの裏側に移動しました。さすがにロッカーの裏側を見る勇気はありませんでした。

 

後日談ですが、1歳年下の後輩より相談を受けたのです。その人はロッカーに一番近い席です。仕事中にロッカーの方からやたら視線を感じるそうでした。昼間でもです。

ある日、その人が「今日もか」と思いつつ目線をロッカーの方に向けると、「この世のものではないもの」が目線に飛び込んできたそうです。

 

私が「先日の夜こんなことがあったよ、信じないかもしれないけど」と話したら、ため息まじりに、「やっぱりそうですか」と話したことを覚えています。

ロッカーに、なにかが棲んでいる、憑いていることがうかがえます。強烈な実害はないようですが、「いること」を尊重してあげたいですね……。

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