オカルト短歌 第11回 「宝」

講評=笹公人

宝の地図を探して オカルト短歌 第11回「宝」発表!

 

<優秀作品>

ヤフオクで寛永通宝競り落とし悪いやつ見つけては投げたい      【小坂井大輔】

 

<佳作>

宝ならひとりひとりが持っている秘宝館から教わったこと            【価格未定】

あの時の宝の分配割合を桃を見るたび考える雉             【小川けいと】

宝物なのだね 白い手袋でリトルグレイが眉墨をひく           【清水ゆん】

宝物だったあなたを引き継いでだんだん私、義母に似てくる          【小林礼歩】

図書館で見つけた古地図に意味深な印をつけて夢だけ埋蔵             【月餅屋】

 

小坂井大輔さんの作品。作者は銭形平次の生まれ変わりなのでしょうか?(「架空の人物だろ!」のツッコミありがとうございます。)ヤフオクで昔の貨幣を競り落とすというあたりが現代的です。衣装もバッチリ決めて浅草あたりでやれば名物オヤジになれるでしょう。
価格未定さんの作品。明るいシモネタンカです。「手のひらを太陽に」的なポジティブな詠いぶりに好感を持ちました。しかし、宝の持ち腐れをしている人がいかに多いことか。恋愛格差は広がっていくばかりです。
小川けいとさんの作品。「桃太郎」のアナザーストーリーです。たしかに雉の貰い分はいちばん少なそうですね。配分の時に、文句を言ったら殺(や)られそうな雰囲気もあったのでしょう。このお人好しなイメージが、国鳥に選ばれた理由かもしれません。

 

清水ゆんさんの作品。リトルグレイの間で眉毛を描くのが流行っているのでしょう。地球土産の眉墨は貴重品ですね。

 

小林礼歩さんの作品。部屋を散らかしたことに怒るとか、無駄遣いしたことに怒るとか、そういう母子間で起きていた現象が夫婦間でも繰り返されたのでしょう。普遍性のある歌です。

 

月餅屋さんの作品。その地図を見た後世の人たちが、発掘プロジェクトを立てたりしたらおもしろいですね。
宝の地図は男の冒険心をくすぐる最高のアイテムなのです。

 

 

 

 

次回、12月掲載のお題は「噂」。

真しやかに囁かれる噂や75日で消える噂……などなど。締め切りは10月31日(火)必着です。

 

応募方法は下記ウェブから。

ウェブ:「ムーPLUS」投稿フォームのカテゴリ「その他」を選び、本文冒頭に「オカルト短歌」と記載して、投稿してください。

 

  • 1回の投稿で複数首を投稿してもOKです。
  • ご投稿いただいた内容は「ムー」本誌の紙版、電子版のほか、「ムーPLUS」に掲載されることがあります。

 

笹師範をうらなせる名作、怪作をお待ちしております!

 

sasaprof

選者 笹 公人(ささ きみひと)

「未来」選者。現代歌人協会理事。歌集『念力家族』(NHKで連続ドラマ化)、『念力図鑑』、『抒情の奇妙な冒険』、編著『王仁三郎歌集』などがある。

 

(「ムー」2017年11月号より転載)

講評=笹公人

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