オカルト短歌 第25回 「未来」

講評=笹公人

未来って夢や希望であふれてるって、そう思うよ!

 

<笹師範の「未来」作品>

しのびよる闇に背を向けかき混ぜたメンコの極彩色こそ未来

未来にもきっといじめはあるだろう ICチップをご飯に混ぜて

                               【笹 公人】

 

 

<優秀作品>

「未来から来ました」という書き込みにレス付かぬまま過去ログとなる【魚虎豆太郎】

 

<佳作>

未来からやって来ましたあなたです新手オレオレ詐欺にご注意 【ゴウヒデキ】

完璧な予知夢をみるので毎日が再放送を観ているみたい    【地獄の四番街】

人類はぎんぎらぎんのタイツ着て発光しだす明るい未来    【柳原栄三】

未来から俺とそんなに変わらない俺が来ていて小言ばかりだ  【他人が見た夢の話】

AIさんに監視いや見てていただいて僕らは安全に暮らせてます 【高橋泰源】

 

 

●魚虎さんの作品

巨大匿名掲示板には、自称タイムトラベラーであふれています。
あきらかにネタ的なものもあれば。オヤ?と思う書き込みもあります。
いずれにせよ書かれた予言が当たらないかぎり見向きもされないでしょう。
過去ログになったあとで本物に気づくという場合もあるでしょう。
ジョン・タイター氏、今はどこで何をしているのやら……。

 

●ゴウヒデキさんの作品

さすがにルックスでわかるんじゃないの……?と思いましたが、
ヨボヨボのお爺ちゃんだったら、もしや?と思うかもしれませんね。
この場合、老人が若者を騙すタイプのオレオレ詐欺ですね。
いっそのこと「ワシワシ詐欺」にしてみては?

 

●地獄の四番街さんの作品

たしかにそれは刺激がない毎日ですね。
予知夢ではないですが、もしもデジャ・ヴュが同じ人生を繰り返している証拠の現象だとしたら怖いですね。
気づかないだけで、二度目、三度目のちょっとずつ違う人生を送っているなんてこともありそうで、考えただけで恐ろしいです。
この世が幻影だとしたらありうる話です。

 

●柳原栄三さんの作品

ノスタルジーとアイロニーが絡み合った作品です。
昭和40年代の少年雑誌に描かれた未来想像図に出てくる人間は、
ぎんぎらの全身タイツを着ているものが多いです。いまだにそういうイメージがありますよね。
柳原さんは、本連載でもっとも多く作品を投稿してくれました。

 

●他人が見た夢の話さんの作品

劇的なチェンジが多い人生を送る人、波の少ない人生を送る人、人それぞれです。
この歌の「俺」は後者だったのでしょう。
「俺」が懇願ばかりじゃなかったのは不幸中の幸いかもしれません。

 

●高橋泰源さんの作品

アイロニーの歌です。
AIが悪用されている、あるいはAIが人間を支配しているディストピアが詠まれています。
下の句は言わされている感があって、戦時中を連想させます。
AIの悪口を言ったらビームで撃たれるような世界にならないように祈ります。

 

 

 

「ムー」本誌と「ムープラス」で2年間に渡って連載させて頂きました!
毎回おもしろいオカルト短歌を送ってくれた投稿者のみなさまと担当の望月哲史さんに心から御礼申し上げます。
ちなみに望月さんは、月餅屋というペンネームで活躍してくれました。
投稿時は、僕にはわからないように他のペンネームを使って送ってくれたので、毎回忖度なしの入選でした。

「オカルト短歌」は、今後、

TOCANA https://tocana.jp/ にて

「わくわくオカルト短歌」

というタイトルで引き続きやらせて頂きます!
今後は、ぜひそちらにご投稿頂ければ幸いです。
これからもオカルト短歌を盛り上げていきましょう!

ムー民のみなさま、2年間本当にありがとうございました!

またいつかムーに帰ってくる日を念じつつ、
新天地で盛り上がっていきたいと思います!
 

 

 
sasaprof

選者 笹 公人(ささ きみひと)

「未来」選者。現代歌人協会理事。歌集『念力家族』(NHKで連続ドラマ化)、『念力図鑑』、『抒情の奇妙な冒険』、編著『王仁三郎歌集』などがある。

講評=笹公人

  • 1

関連商品

ムー
2018年12月号

ムー
2018年12月号

定価:820円
発行:学研プラス
発売日:2018/11/09

この記事と同じトピックを探す

関連記事

編集部おすすめ

アクセスランキング

  • デイリー
  • ウィークリー
  • トータル