心霊サイクリングを引きとめた幽霊警察官/読者投稿

乗っていたのも、助けたのも幽霊

投稿者:大川縁 さん/心霊・怪奇体験

20160403
*画像はイメージ

2015年12月の半ばごろ、趣味の自転車で秩父市へ行き、その帰りに寄居町を抜ける国道254号を走っていたときのことです。
すっかり日が暮れ、点々と続く外灯の僅かな明かりが照らす以外、目を開けているのか閉じているのかわからなくなるほど真っ暗だったので、たまに通り過ぎる車のライトと走行音が恋しくありました。
午前から12時間ほど走った上、秩父市手前に待ち構える正丸峠を越えることで、だいぶ疲れがたまっていて、邪魔になるリュックや荷物はすべて自転車の荷台にくくりつけていたのですが、もしかするとそれがこの出来事に影響を与えたのかもしれません。

しばらく夜の国道254号を走っていると、突然後ろから声をかけられました。静まり返った暗闇でのことだったので、かなり気が動転してしまいましたが、声をかけてきたのは私と同じように自転車に乗ったひとりの警官だということがすぐにわかり、安堵しました。ただ疑問に思ったのはその警官が声をかけてきた理由です。
たしかに警官は私に向かって、「駄目だよ、ふたり乗りしちゃ」と、声をかけてきたのです。

その意味を理解するまで、多少の時間が要りました。相変わらず荷台には荷物をくくりつけてあるので若干の重さは伝わるのですが、それを人と見間違えるには、無理があるように感じられました。
私は自転車を脇に止め、荷台を確認しようと振り向きました。
するとそこには、ひとりの女性が座っていました。
女性は淡い黄色と赤色の着物を着て、荷台に腰かけ、こちらをじっと見つめているのですが、何も語ろうとはしません。
いつから後ろに乗っていたのかわからりません。私は驚きのあまり声を出すことができませんでした。目を閉じたのか開けたままだったのかわかりませんが、意識がそこで途切れました。
ふと我に返ると、私は国道254号を自転車で走っていました。一度自転車を止めたはずなのですが、どうやらまだ走りつづけていたようです。
私は恐る恐る荷台を確認しました。先ほどの女性と同じ重さが、まだ残っている気がしていました。そんな恐れを打ち消すように、荷台にはリュックや荷物がくくりつけてありました。
私は寒気を覚えながらも、何かから解放されたような気持ちになりました。

そもそも最初に声をかけてきたはずの警官も、どこにもいませんでした。私は警官に声をかけられてはいず、女性も後ろにはいませんでした。

これらの出来事は、長時間走り続けていた疲労と、暗闇の中での恐怖と、荷台の重さなどから見た夢か幻だったのだろう、と私は自分にいい聞かせていました。

年末に実家に帰り、印象に残っていたこの出来事を、わりと霊感の強い母親に話したところ、「お巡りさんは、連れていかれそうになったアンタを引き留めてくれたんじゃないの?」と、いっていました。
私はこのとき、ずっと麻痺したまま気づかずにいた恐怖の正体を知らされたような気がしました。

後ろに乗せてしまったのも、声をかけて助けてくれたのも幽霊だった……? 長時間のサイクリングで無意識に近い状態に陥り、霊的な存在と波長が合ったのかも。事故にならなくてよかったですね。

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