特別インタビュー! 古代復権漫画「ハニワット」作者・武富健治が語る「ムー」とUFO体験

構成=高野勝久 写真=土橋位広

ムー民漫画家・古代史に挑む!

 

祭祀の力でハニワに変身し、土偶と戦う超古代ヒーロー漫画「古代戦士ハニワット」。「ムー民」必読といえる作品が、一部世間を賑わせている。そこで、作者・武富健治氏にインタビューを敢行。すると、その構想の背景にあの人の名前が飛び出した…!?

 

――武富先生は「ムー」をご存知でしたか?

実は僕、ムー民なんです。本誌はときどきしか買わないのでムー民としては劣等生なんですが、古代史が好きなのでタイトルをみてそれ系のものがあるときは買わせてもらっています。持っていない号もあるので公式サイトのアーカイブはとても助かっています。

「古代戦士ハニワット」の作者・武富健治氏。

 

――そうだったんですね! 具体的には「竹内文書」とか…?

そうですね、古史古伝の関係、あとは2019年10月号で特集された「東日流外三郡誌」なんかはまさに今、力をいれて読んでいるところです。

「東日流外三郡誌」は偽書とされていますが、偽書だとなるともう全否定という流れになっちゃって……。僕にとってはそういうものこそまさに調べ甲斐があるというか、いわゆる偽書のなかにどのくらいの真実が含まれているんだろうっていう部分が、漫画やフィクションのつけいるスキとでもいうんでしょうか。といいながら大真面目に読んだりもしているんですが。

 

――なるほど。さて、本題の「古代戦士ハニワット」についてですが、3巻にいたってまだ初戦の最中ということもありますし、設定や細部の描写からしても、これは壮大な話になりそうですね。

長野県長野市をモデルにした架空の街で始まる超古代SFですが、作品を読んでから長野市に行き、「聖地巡礼」ではないですが実際にドグーンが進んだコースを歩いてみました。コミックスを片手に見比べながら歩くと、ほぼ完全に長野の街並みが再現されていて驚きました。ドグーンが出現する井戸まで実在するんですね。物語の舞台として長野市を選んだのはなぜなのですか?

 

まず、僕は中学生くらいの頃に古代史にすごく興味を持ったのですが、それからずいぶん長いこと興味を失ってしまっていたんです。そして30代で「鈴木先生」の連載を始めることになり、それまであちこち遊び歩いていたのが、家にこもって仕事をするようになりました。

そうなると、家にいても職場にいる感覚で休みという気持ちにならない。これは何か趣味を開拓しないといけないぞ、休日は家から出てどこかにいこう、ということになった。すると中学生の頃から放っておいた記憶が蘇ってきて、だったら寺社巡りをしようと思い立ったんです。

そういうわけで寺社巡りを始めていろいろなところをまわったのですが、長野市の善光寺と戸隠神社は雰囲気がすごくよかったんです。あちこちまわってからも不意に「あそこよかったなあ……」と思い出すような、常にベスト3にランクインし続けているような状態でした。

そこで数年前に思い切って、別宅として長野市の古民家を購入してしまいまして。最近は忙しくてあまり行けないのですが、一時期は東京と長野を行き来するような生活をしていたんです。

そして、いよいよ「ハニワット」連載の話が本格的になり、ストーリーとしてはドグーンが各地に出現してこれを倒すというものになるだろうとは思っていたのですが、では最初の出現地をどこにしようかとなったときに、慣れていて土地勘もあり、かつ取材にも行きやすい場所ということで長野に決めたということなんです。

 

「ハニワット」では、現在の長野を舞台に土偶と埴輪が対決する。

 

とはいえ、まだ明らかにはしていませんが、今後古代ミステリー要素も盛り込んでいく予定なので、それなりにミステリアスな場所でないといけない。その点でも善光寺と戸隠神社はバッチリでした。

また、見栄えの問題というか、善光寺から長野駅までは歩いていける距離です。作品ではドグーンが街を破壊しながら歩くシーンを描きたかったので、歩ける距離でかつ駅に近づくにつれ賑やかになっていく長野の門前通りは、シチュエーション的にもぴったりだった。さらに車で30分前後というほどよい距離に戸隠神社があるので、そこに待機していたチームが駆けつける、という設定にもあう。ドグーンの歩く距離と応援隊が到着するタイミングがちょうどいいわけです。

 

――さまざまな要素がうまくハマったということですね。ということは、今後は日本の各地にドグーンがでてくるのですか。

はい、その予定です。ようやく3巻分までの話が終わり、連載では4巻の頭あたりなのですが、さすがにこの巻のあいだには長野編にカタがつくんじゃないかなと。……長いですよね。さすがにここまで長くなるつもりはなかったんですが(笑)。

 

――読んでいて衝撃的だったのが、主役のはずのカグツチのハニワットが初戦で負けてしまい、2巻の最後で真打ち登場へ……という展開です。こっちが本当の主役だったのかと。最近主流のスピード感の早い漫画ではなかなか見られない展開です。

ここはかなり考えてそうしました。昨今のものではない、むかし自分が読んでいて面白かった頃の作風の漫画を今の人にも読んでもらいたいという目標があったんです。けっこう残酷な、キツいシーンを出しているのも「最近みかけないな」というのを意識的に目指しているところがあります。

たとえばハニワットに変身する仁がドグーンとの戦いに敗れ両脚を失ってしまったこと暗示する場面も描きましたが、戦うってことはこういうこともあるよね、と。実写やアニメではやりにくいかもしれないけれど、漫画だからこそそういったことも描いていきたいんです。でも個人的には、ぜひ一流のキャストを集めて「ハニワット」を実写化してもらいたいなとも思っているんですが。

 

 

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