ムー的初詣で! 怪しいテーマツアー特集

文=吉田悠軌 (「ホラースポット探訪ナビ」より抜粋)

「偉人の墓」詣で

キリストもモーゼもブッダも、すべて日本で死んでいた……。日本各地に点在する、世界宗教の偉人たちの墓所。その背景には、日本オカルト界最大の文献と、それに熱狂したひとりの女性の存在がある。

時代は昭和初期。新興宗教・天津教の開祖である竹内巨麿は、竹内家に代々伝わるという古文書、神宝の数々を公開していった。その内容は、日本こそ全人類の文化・民族の起源、モーゼやキリストも代々の天皇(その系譜は数百億年前から続く)によって任命された、というあまりに壮大なもの。これがいわゆる「竹内文書」だ。

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キリストの墓

そんな竹内文書を独自に読み解いたのが女性運動家・山根キク。彼女は竹内文書の謎に満ちた文章を手がかりに全国を調査していった。例えば「ノオト、ホウタツ、ミツツカ、モオセロミュラス」という部分から能登の宝達山にモーゼの霊地があるとし、地元民たちに熱心な聞き込みを開始。当地に三つ子塚と呼ばれる古墳があれば、そこをモーゼが死んだ地と特定する、といった具合だ。彼女はその快進撃により「キリストの墓」を皮切りに「モーゼの墓」「ヨセフの墓」「釈迦の墓」を次々に“発見”していったのである。

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モーゼの墓
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釈迦の墓

今では珍スポットとして怪しまれつつ親しまれる、これらの墓。それは戦前の国粋主義とリンクした、「日本こそ世界の起源」という思想から生まれたものかもしれない。ちなみに、「竹内文書」系とはまた違う、民間伝承からきた「徐福の墓」「八尾比丘尼の墓」も各地に存在するので、こちらもチェックしてみてはいかがだろうか。

文=吉田悠軌
(「ホラースポット探訪ナビ」より抜粋)

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