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古代復権漫画「ハニワット」作者・武富健治が語る「ムー」とUFO体験

祭祀の力でハニワに変身し、土偶と戦う超古代ヒーロー漫画「古代戦士ハニワット」。「ムー民」必読といえる作品が、一部世間を賑わせている。そこで、作者・武富健治氏にインタビューを敢行。すると、その構想の背景にあの人の名前が飛び出した…!?
(単行本3巻発売前の2019年8月28日に取材)

構成=高野勝久 写真=土橋位広

ムー民漫画家・古代史に挑む!

――日本の古代史をテーマに、荒ぶる神として登場する土偶に祭祀集団が擁する埴輪の戦士が立ち向かうーー。「ハニワット」は縄文VS弥生を思わせる構成のムー的な作品ですが、武富先生は「ムー」をご存知でしたか?

武富健治(以下、武富) 実は僕、ムー民なんです。本誌はときどきしか買わないのでムー民としては劣等生なんですが、古代史が好きなのでタイトルを見てそれ系の企画のときは買わせてもらっています。

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「古代戦士ハニワット」の作者・武富健治氏。

――そうだったんですね! 「ムー」での古代史が好きとすると、具体的には「竹内文書」とか……?

武富 そうですね、古史古伝の関係だと「竹内文書」や、「ムー」2019年10月号で特集された「東日流外三郡誌」なんかはまさに今、力をいれて読んでいるところです。「東日流外三郡誌」は偽書とされていますが、偽書だとなるともう全否定という流れになっちゃって……。僕にとってはそういうものこそまさに調べ甲斐があるというか、いわゆる偽書のなかにどのくらいの真実が含まれているんだろうっていう部分が、漫画やフィクションのつけいるスキとでもいうんでしょうか。といいながら大真面目に読んだりもしているんですが。

――なるほど。さて、本題の「古代戦士ハニワット」についてですが、3巻にいたってまだ初戦の最中ということもありますし、設定や細部の描写からしても、これは壮大な話になりそうですね。
長野県長野市をモデルにした架空の街で始まる超古代SFですが、作品を読んでから長野市に行き、「聖地巡礼」ではないですが実際にドグーンが進んだコースを歩いてみました。コミックスを片手に見比べながら歩くと、ほぼ完全に長野の街並みが再現されていて驚きました。ドグーンが出現する井戸まで実在するんですね。物語の舞台として長野市を選んだのはなぜなのですか?

武富 まず、僕は中学生くらいの頃に古代史にすごく興味を持ったのですが、それからずいぶん長いこと興味を失ってしまっていたんです。そして30代で「鈴木先生」の連載を始めることになり、それまであちこち遊び歩いていたのが、家にこもって仕事をするようになりました。
そうなると、家にいても職場にいる感覚で休みという気持ちにならない。これは何か趣味を開拓しないといけないぞ、休日は家から出てどこかにいこう、ということになった。すると中学生の頃から放っておいた記憶が蘇ってきて、だったら寺社巡りをしようと思い立ったんです。
そういうわけで寺社巡りを始めていろいろなところをまわったのですが、長野市の善光寺と戸隠神社は雰囲気がすごくよかったんです。あちこちまわってからも不意に「あそこよかったなあ……」と思い出すような、常にベスト3にランクインし続けているような状態でした。
そこで数年前に思い切って、別宅として長野市の古民家を購入してしまいまして。最近は忙しくてあまり行けないのですが、一時期は東京と長野を行き来するような生活をしていたんです。
そして、いよいよ「ハニワット」連載の話が本格的になり、ストーリーとしてはドグーンが各地に出現してこれを倒すというものになるだろうとは思っていたのですが、では最初の出現地をどこにしようかとなったときに、慣れていて土地勘もあり、かつ取材にも行きやすい場所ということで長野に決めたということなんです。

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「ハニワット」では、現在の長野を舞台に土偶と埴輪が対決する。

初戦の舞台は長野・善光寺

武富 とはいえ、まだ明らかにはしていませんが、今後古代ミステリー要素も盛り込んでいく予定なので、それなりにミステリアスな場所でないといけない。その点でも善光寺と戸隠神社はバッチリでした。また、見栄えの問題というか、善光寺から長野駅までは歩いていける距離です。作品ではドグーンが街を破壊しながら歩くシーンを描きたかったので、歩ける距離でかつ駅に近づくにつれ賑やかになっていく長野の門前通りは、シチュエーション的にもぴったりだった。さらに車で30分前後というほどよい距離に戸隠神社があるので、そこに待機していたチームが駆けつける、という設定にもあう。ドグーンの歩く距離と応援隊が到着するタイミングがちょうどいいわけです。

――さまざまな要素がうまくハマったということですね。ということは、今後は日本の各地にドグーンがでてくるのですか。

武富 はい、その予定です。ようやく3巻分までの話が終わり、連載では4巻の頭あたりなのですが、さすがにこの巻のあいだには長野編にカタがつくんじゃないかなと。……長いですよね。さすがにここまで長くなるつもりはなかったんですが(笑)。

――読んでいて衝撃的だったのが、主役のはずのカグツチのハニワットが初戦で負けてしまい、2巻の最後で真打ち登場へ……という展開です。こっちが本当の主役だったのかと。最近主流のスピード感の早い漫画ではなかなか見られない展開です。

武富 ここはかなり考えてそうしました。昨今のものではない、むかし自分が読んでいて面白かった頃の作風の漫画を今の人にも読んでもらいたいという目標があったんです。けっこう残酷な、キツいシーンを出しているのも「最近みかけないな」というのを意識的に目指しているところがあります。
たとえばハニワットに変身する仁がドグーンとの戦いに敗れ両脚を失ってしまったこと暗示する場面も描きましたが、戦うってことはこういうこともあるよね、と。実写やアニメではやりにくいかもしれないけれど、漫画だからこそそういったことも描いていきたいんです。でも個人的には、ぜひ一流のキャストを集めて「ハニワット」を実写化してもらいたいなとも思っているんですが。

怒れる縄文土偶と祭祀集団の戦い

――作品のおおまかなテーマとしては「縄文の復活」というようなところがあるんでしょうか?

武富 そうですね、今さらネタバレにもならないと思うのでいってしまいますが、背景としては、土偶(ドグーン)は現代の人間に恨みをもって出てきた、ということです。そして、それが出てきたときに浄化するための儀式というようなものが昔から継承されている、と。
作中では「ドグーンは放っておくのが本来だ」というようなセリフも入れていますが、歩く、壊すという行為そのものがドグーンにとっての気持ちの浄化になるということもある。でありながら、ドグーンは戦うことを望んでいる部分もあり、人間はそれにも応えていかないといけない。

――ドグーンは戦いも望んでいる?

武富 そうです、戦いたいという望みも持っているんです、彼らは。

――ドグーンが井戸から出現しているのも、子どもが井戸にツバを垂らした、穢したことへの怒りがきっかけということでしょうか。

武富 一応、そう読めるようにはしています。ただ、出現のトリガーとなるのはドグーンの怒りを招く人間たちの行いなのか、それともそんなことは関係なく自然災害のように現れるものなのか……。ここは作者としても、今後、作品の中で掘り下げていきたいと思います。ストーリーを進めながら探っていきたいところなので、今はどっちともいえないんですよ。

――なるほど。そこは「仮面ライダー響鬼」の魔化魍(敵キャラクター、いわゆる妖怪)を思わせるところがありますね。

武富 いやあ…「響鬼」にはもう……かなりのことをやられてしまっているので困り果てているところですが(笑)。いかにそこを外すかということを考えていますが、なかなか外しきれるものでもないですから。敵と戦う秘密の組織があって、というようなところも。でも同じ系統の作品ですから、あとに続く者として腹をくくって、カブっているようにみえるところは諦めました。
密かに組織されていた集団という点では、これはムー的にいうとヤタガラスや「山の民」などにも重なりますよね。実はこの辺りは「ネオパラダイムASKA」を大いにイメージしています。祭祀を受け継いできた人たちという部分ですね。いま作品中で戦っているのは戸隠神宮の割と普通っぽい人たちですが、あの集団もムー的につながっていて、彼らの裏には「戸籍のない人たち」が……つまりヤタガラスですね、そんな人がいてサポートしているという設定です。

――戸隠神宮チームのような集団が各地にいるんですか?

武富 そうですね……まだはっきりは決めずに、描きながら精密なディテールを作っていっているところですが。「京都に裏天皇が」というとこれもまた飛鳥昭雄先生のシリーズに近づいてしまうので、そこもかわしながら。河合神社や伊雑宮、籠神社なども触れたくてウズウズしていますが、いつかうまく消化して自分なりのものをつくっていこうと思っています。

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ハニワットを支える神事集団も見どころ。

――パイロット版(同人誌)の「古代戦士ハニワット」を読ませていただいたのですが、ここでは遮光器土偶がアラハバキとして登場していますね。

武富 それは若い頃の、習作とでもいう扱いになる作品ですが、今回の「ハニワット」はそこは踏まえつつも別の話になっていきます。
パイロット版を描いたときにはあまり何も考えていなかったんです。漫画描く人って古代史好きじゃないですか、だいたい。だからそういう人がよく描くような「あるある」っぽい内容になっています。
80~90年代というと、「女神転生」とか、あるいは安彦良和先生の古代モノとか、すでに名著として確立していた諸星大二郎先生の作品群のようなジャンルがもうあるわけです。
あの頃の僕は、アマテラスとかスサノオとか、アリモノのネタを組み合わせて描いていました。また母の実家が鹿児島県で、隣の宮崎県にもよく行っていたので、じゃあそのあたりを舞台にして、ということで描いたわけです。
今の自分だったら「宮崎でどうして遮光器土偶がでてくるんだよ」というようなツッコミを入れちゃうんですが、当時はさして気にもせず描いてしまった。今回はそのあたりもきっちりと、なぜ宮崎に遮光器土偶が出現するのかというところも意味付けて描いていこうと思っています。

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パイロット版にあたる「古代戦士ハニワット 月読伝説」。

武富 土偶といえば、長野編では長野県茅野市出土の縄文土偶(仮面の女神)をドグーンのモデルにしていますが、本来は長野県も北と南でずいぶん違う文化圏です。長野市にあの土偶がでてくるというのも、宮崎県に遮光器土偶がでるのと同じくらい不自然ではあるんですよ。ですから、その意味についても理由は考えていますよ。
創作では、世界観によってそのリアリズムの度合いをどの程度にするのか決めないといけない。僕もムー民なのでリアリズムの選択には幅があるわけなんですが、この作品で異星人まで登場させるのか、それとも? というようなさじ加減ですね。
今回は「漫画アクション」連載ということもあり、敢えてムー的なものが好きな人をメインターゲットにしてはいない漫画を描こう、一般向けにも広く届くものにしようというのが目標のひとつなので、あまりやりすぎると読んでもらえなくなっちゃうということがある。そこは考えながら、リアリズムの幅を絞っていこうと思っています。
たとえば星野之宣先生のような作品ならば重厚な世界観を貫くわけですが、ハニワットは変身モノですからその点では間口が広い。だけどその分、むしろリアリティは引き上げないといけないという駆け引きがあります。どこまでやろうかなっていうところですね。

単純な「縄文VS弥生」ではない

――そもそも「アクション」の読者さんはハニワや土偶をどう受け止めているのか気になります。

武富 すごく食いついてくれる方がいる反面、当然ぽかーんという感じの方もいる印象ですね。一応演出としては、何が起こっているかわからないけどとにかく引き込まれて読んでしまう、という読み方もできるように、それでいて分かっている方にはニヤニヤしてもらえるようにと考えてはやっていますが。深読みすると止まらないという風になればいいなと。なので、土偶といえば遮光器土偶しかしらない人もいるけれども、せっかくならばと最初のドグーンは茅野の「仮面の女神」をもってきたわけなんです。
また「ハニワット」は久しぶりのオリジナル作品なので、勝負作としてどうにか「鈴木先生」を超えるものを作りたい、ここらでもうひと勝負仕掛けるのだという気持ちを込めて、力を入れています。

――とすると、完結はずっと先、20巻くらいになりませんか……?

武富 なりかねないですね(笑)。とはいえ最初のエピソードはじっくりやろうという配分で展開しているので、さすがに今のペースで続いていくことはないですよ。これからは早いペースで進むところもあったり、ミニエピソードを挟んだりしながらやっていきたいなと思っています。ドグーンの剣技型、相撲技型とはなにか、といった謎解きもこれからやっていきます。
古代史モノというと、僕もすべての作品を読んでいるわけではないのですが、これは絶対に押さえなければというものをみたときに、たとえば諸星先生の「暗黒神話」や「孔子暗黒伝」、星野先生の「ヤマタイカ」、あるいは安彦先生の古事記連作などですね、こういうすごい作品がすでにある。ここに続くものを手がけるときにどうしようかと考えて、もう作中でも名前を出していますが、朝鮮半島との関係、伽耶などですね、これはまだ本格的にはいじられていなさそうだと思ったんです。
「ハニワット」も入り口としては縄文vs弥生という感じになっていますが、現在は学術的にも、縄文と弥生はそれほどはっきり分けられるわけではないという考えが潮流になっている。「ハニワット」でも読者さんの意識がそうなっていけばいいなという思いがあるんです。
どうしてもイメージとしてハニワは外来、縄文は日本古来のもの、というのがありますよね。でもそこはやはり、太古から行き来があったんじゃないかと思うわけです。これは「鈴木先生」のときにも意識したことなんですが、僕はなんでも二項対立で説明することはないんじゃないか、という思いがある。縄文vs弥生、日本vs外来のようにみせて、実際はそんな単純なものじゃないよと展開できればと考えています。
いま興味をもって見ているのが、大陸からきた男の人が女性を追いかけて来日するというパターンの神話です。この場合日本が母親や恋人の実家になったりするわけですが、と言うことは、その母親や恋人は日本「から」半島や大陸へ渡っている過去があるということです。そんな交流が古代にはあり、私たちの歴史はこうしたシャッフルがあったあとに始まっているのだとも考えられる。縄文の一万年のあいだにすでに大陸との行き来はあり、混ざり合っていたんじゃないかと。
それに、たとえ縄文人が《先住民》だとしても、それは言葉通り先に住んでいたか後から来たかというだけの違いじゃないかとも思う。弥生が縄文を征服したという説はもうずいぶん古くなっていて、むしろ日本にいたある縄文グループと、ある弥生グループが組んで、そうしてできたいくつかのグループの間で戦いが行われたということなんだろう、と考えているんです。
だから、そのうち青銅器も出てくるかもしれませんよ。外来の青銅器集団。僕は古代中国の殷王朝とか周王朝とか、そんな時代から大陸と日本列島にはやりとりがあったんじゃないかと思っているんです。だから、土偶にだって外来の要素は入り込んでいるだろうと思うんです。

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作画用に自作したハニワットとドグーンのフィギュア。

――ドグーンの正式名称も「蚩尤(古代中国の異形の神)」ですもんね。でもお話を伺っているとますます長期化の予感がします。

武富 全容が見えるまでだけで10巻くらいかかってしまうかもしれないですね(笑)。
果たしてこのスケールが自分の手に負えるのか不安にも思っていますが、どうにか打ち切られないように完結させたい(笑)。なにしろ、古代史モノの漫画はもう80~90年代に先ほど挙げたようないくつもの決定版がでているわけですから、その功績は揺るがせられない。僕らの世代はそれ以降の世代として最新の情報を得て勝負するしかないわけです。ニッチとまではいいませんが、新しい分野を開拓していくという気持ちですね。

――設定を聞いていると、やはりこうした作風の作品を「漫画アクション」で連載というのも面白いですね。

武富 僕は、今の青年漫画は少年漫画っぽすぎると思っているんです。僕は週刊少年サンデーに池上遼一作品が載っていた頃の世代なので、むしろ大人っぽい漫画を子供が読むという憧れがあった。あの背伸び感をもう一度大人に味わってほしい、という気持ちです。
たとえばゲッターロボの原作版なんていうハードな作品があって、それを間違って小学一年生のときに読んでしまったのが僕なんですが、あの衝撃に近いものを今の大人に与えたいという狙いもあります。
そう、ゲッターロボもハニワットにはかなり影響を与えていますよ。仁は永井豪テイストを意識しているかもしれませんね。ぜひ分析してみてください。ただ、そっと仕込んでいるネタも多いので気づかれるのに時間がかかるかも。
今作はサブカルっぽいマイナーチューンの漫画にはしないぞという気持ちでやっているので、そういうオマージュは読者さんがじわじわと気づくくらいのところでそっと練りこんでいます。
今後はもう少し内容を積み重ねて、古代SFってどうなんだろう? と抵抗を感じて迷っている方にも、手にとって買ってもらえるようにしていきたいですね。そうやって間口を広げておいて結果的にこっそりと、コアなムー民をパンデミックに増殖させたいという願望もあったりするんですよ(笑)。

ムー民・武富健治とASKAワールド

――冒頭からたびたび話題にしていただいていますが、「ムー」はかなり読んでいただいているんですね。

武富 古代史に興味をもった中学生の頃から、自分で買わないまでもよく読んではいたんです。高校生になると少しずつ離れてしまったんですが、「鈴木先生」の連載を始め、寺社巡りをスタートした時期に「ムー」にも戻ってきました。
最初のきっかけは、付録の「ネオパラダイムASKA」を読んだんですよ。地球内天体の話でした。そうしたら、もうすごい!  これはとんでもない作品だと思ってそこから、改めて本誌記事も気になるようになって……という流れです。漫画の演出も含めてぶっ飛びすぎている。ノリがすごいんですよ。「これが地球内惑星だあッッ!」っていわれたら「あ、そうなんだ!」って思うしかないくらいの吸引力ですよね。構成面でも、写真とモノローグがちりばめられていたりして。
「鈴木先生」を描きながら漫画表現として「今の漫画に足りないのはこれなんじゃないの?」と技術論的にも注目していたんです。そこから内容にもどっぷりはまっていきましたね。ムー的には動機が不純ですが。

――そんなムーの入り方があるんですね!

武富 「鈴木先生」の連載を始めた頃は、実話系コミックの作画なんかもやっていまして、実は並木伸一郎先生原作のコンビニコミックで作画担当をしたこともあるんですよ。ゼロ年代はコンビニコミック黄金時代で、僕は「平成の貸本時代」と思っているのですが、当時流行っていたのは漫画家がリレー方式で描き繋いでいくシステムです。並木先生の原作の一話分を担当して、そのときなんてもう相当テンションが上がってかなり自由にあれこれとネタを突っ込んだりしました。
最近ではネット番組も楽しく観ていますよ。実は、ある番組で三上編集長と一度お会いしたことがあるんです。僕はゲスト出演者で、ほぼ三上さんと北芝健さんがしゃべっていて僕はちょこちょこコメントをはさむくらいでしたが、もうアイドルに会うよりも、憧れの大漫画家に会うよりもドキドキしました。何しろリアルタイムのファンでしたから。もう内心きゃあきゃあですよ!

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仕事場の本棚にはムー・ブックスがずらり。

――伝えておきます(笑)。ところでご自身が不思議な体験、ミステリー体験をしたということはありますか?

武富 学生時代のことですが、遺跡発掘のアルバイトをしていたことがあるんですよ。大学のすぐ近くが現場だったので、面白そうだなと思って半年ほど働いたのですが、そこで不思議な体験をしました。
もう30年も前ですから今は何のビルが建っているのかな……。その現場は渋谷の一角にあるけっこうな高台にあり、新宿のほうまで一望できたんです。
そんなわけで休憩時間にぼーっと新宿方面を眺めていたのですが、そのビル街の上にUFOが見えたんです。2回見ているはずです。
まず1回目は複数のUFOがビルの上空に留まったような状態で浮いていて、しばらくしたら葉巻のような楕円形のものがやってきました。
二度目はそれからしばらく後でしたが、今度はひとつの大きな、金属光沢のツヤツヤとしたようなものが、ビルの上に乗りかかるように浮いていたんです。ああ、UFOって本当にあるんだぁ、と思いましたね。時代的にはちょうど、新宿にいまの都庁ビルが建った頃ですかね。

――目撃者は武富先生おひとりですか?

武富 そうです。これが不思議なもので、そんなことがあったら普通はだれか呼んだりしそうなものじゃないですか。でも、そんな気持ちにはならなかったんです。
今でも印象に残っているのは「UFOを見るとこんな心境になるんだなあと」いう内面的なことです。本当ならもっと驚くじゃないですか、きっと。みんなにいいふらしたり、連れてきて確認させようとしたり。
でもそうならなかった。淡々と驚くというんでしょうか、ただただ「わあすごい…」という感情だけです。
あとになってからそれこそ写真撮ればよかった、というようなことを思わなくもなかったですが、でも別にいいや、と。妙な安らぎというんでしょうか、神秘体験的なものなのか、驚いているんだけれど受け入れているという。俗な感じのものごとが心の中で動かない、そんな心境になるものなのかなあと思いました。
でも、それこそ調べてみたいですね。あの頃ほかにも新宿上空のUFOを渋谷から目撃した人がいるのかどうか。時間的には午後3時、4時くらいです。UFOの大きさは群れになっている方ははっきりわからなかったのですが、個体のほうは、小さくはないけれどアホみたいに大きいというほどではない。月の見え方よりも小さいくらいでしたね。なにしろビルの屋上に乗っかってちょっとはみ出すくらいの大きさですから。
90年代当時は飛行船や気球なんかを飛ばせるのがちょっと流行っていた頃で、そういうものを見たときなんかは僕もかっこいいから写真撮ろうと思っていたんですよ。でもUFOの時にはそういう気持ちがわかなかった。自分ながらそれが不思議です。

――最後に、ハニワットの今後の注目ポイントなどがありましたら教えてください。

武富 そうですね、やはり、お寺と井戸には注目しておいてほしいかなと思います。日本最古の寺院のひとつである大阪の四天王寺に亀井堂というのがあって、そこの井戸に亀形の水盤があるんですが、最近これがかなり古いものだということが裏づけられたんです。
亀型のものといえば奈良県明日香村の亀型石造物が有名ですが、これも導水施設だったという説が有力です。そして明日香村には蘇我氏が氏寺として建立させた飛鳥寺(法興寺)がある。飛鳥寺は四天王寺とならぶ日本最古の寺院のひとつです。また、善光寺がつくられたのも644年、飛鳥時代のことです。
さらに、善光寺のご本尊は難波の堀江という、現在でいう大阪府の運河で発見されたと言い伝えられているんですが、実は明日香にも「難波の堀江」というのがあるんですよ。聖地が、水を媒介にしてリンクしていくんです。作品でもどこかでこれを掘り下げてみたいと思っています。
飛鳥時代はとてもグローバルな時代ですが、ハニワットも今後世界に広がっていきますよ。そもそもハニワは大陸由来のものなので、そのうちペルシア製のハニワットなんてでてくるかもしれません(笑)。
好きな人、わかる人にはニヤッとしてもらえるようなネタは、じわじわと後半になるほど増えていく予定です。

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