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ペンローズ博士と訪れたセドナから謎のUFOスポットへ誘われて……/保江邦夫・エリア51探検記(1)

湯川秀樹博士の最後の弟子にして武道家、そして伯家神道の祝之神事(はふりのしんじ)を授かったという異能の物理学者・保江邦夫氏は、もうひとつ「UFO研究家」の顔を持つ。それも、なんと1990年代にアメリカでUFO調査を行っていたというのだ。
そこで、かつて材質に関する研究報告の専門誌「バウンダリー」(コンパス社)に連載されていた「UFO調査」を、ここに復活させよう。20余年以上前、「竹久おさむ」名で綴られたレポートには、何が記されていたのか?

文=保江邦夫

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「バウンダリー」1997年7月号。

物理学者とUFO

 まずは自己紹介から参りましょう。自分からいうのも何ですが、私はあまりうだつの上がらない物理学者です。重箱の隅を突つくような研究はいやだったので、院生の頃から教授に逆らってばかりいました。そうなると、あの独特の閉鎖的環境には馴染めなくなり、大学院を転々としたあげく、あわれ国外退去処分の身。
 しかし、災い転じて福となす。アメリカやヨーロッパの大学の自由闊達な雰囲気を大いに満喫し、それなりの研究成果をあげることができたのです。このまま外国に根付いてもよかったのですが、何の因果かバチカン経由で某カトリック系女子大に奉職するよう要請があり、故郷に帰ることになりました。田舎の私立女子大の教授というのは、ある一点にのみ気をつければ、こんなに楽な仕事があるのかといったものです。その一点とは、「決して女子大生に手を出さないこと」。言い換えれば、手さえ出さなければ、いくら眺めていても構わないのです。親しくおしゃべりしたっていいのです、手さえ出さなければ。常に19歳~22歳の女性に囲まれ、あまつさえ美人の助手まで世話してもらい、私はのんびりとこの世の春を満喫しながら今日まで生きてまいりました。

 私の素性が大体わかったところで、そろそろ研究のお話をしましょう。最初に申し上げましたように、私は物理学者ですが、詳しくいえば、日本人初のノーベル賞受賞物理学者である湯川秀樹先生の弟子の末席を汚す者であり、湯川先生の晩年の研究「素領域理論」唯一の継承者です。素領域理論がどのようなものかはまた別の機会に譲るとして(これは宇宙の起源、霊魂、気、超能力、あらゆる科学的・非科学的事象を説明できる唯一の理論です)、私のライフワーク、UFO探訪について、この連載ではお話ししてまいりたいと思います。

 世間にはUFOを見たとか、宇宙人にさらわれて生体実験されたとか、プラズマだとか、集合的無意識の産物だとか、いろいろなことを言う人達がたくさんいます。
 私はといえば、小学生の時分に目撃して以来UFOの虜であり、その研究をするために物理学者になったようなものですので、それこそヨーロッパにいた頃にも帰国してからも、何かと口実をつけてはアメリカの学会に足を運び、やれUFOの墜落現場だエリア51だと、各所をまわっては、UFOあるいは宇宙人の痕跡を見つけたり見つけなかったりしてきました。傍らにはいつも、私の助手で第一の弟子、マリーがおりました。今では私のもとを巣立ち、その優秀な頭脳を真に活かすためヨーロッパに活躍の場を移していますが、彼女と私のチームプレイが、何度となく命の危機を脱するのに必要不可欠であったことは言うまでもありません。それほどまでにUFOを求めてアメリカをさまようことは「アブナイ」旅だったのです……。

 それではごく普通の物理学者であった私が、いったいどういう経緯からエリア51に関わり、ひょっとしたらUFOにつながるかもしれない恐怖の体験をしてしまったのか、その辺のことからお話ししていくことにしましょう。

エリア51

 テレビドラマ『X-ファイル』や映画『インデペンデンス・デイ』のおかげで、日本でもにわかに有名になったのが「エリア51」と呼ばれるアメリカ空軍の秘密基地の存在です。賭博の街ラスベガスからハイウェイを4時間ほど行ったネバダ砂漠の真っ直中にあるこの基地は、地図の上には存在しません。アメリカの偵察衛星が撮った世界中の任意の地域の写真が公に売られていますが、この基地が写っているはずの部分だけは真っ黒く塗りつぶされたものしか手に入らないのです。アメリカ国防省に問い合わせると、この地区には基地は存在せず、ただラスベガスの近郊にNELIS(ネリス)空軍基地があり、そこから飛び立った戦闘機や攻撃機の訓練空域にはなっている由。さらに、反対側には空軍の迎撃ミサイル専用の試験射爆場があるため、民間の航空機は侵入を禁止されています。ちなみに、このエリア51を取り上げたX-ファイルのストーリーは「ディープ・スロート」ですが、そこではネバダ州にあるNELIS空軍基地は「アイダホ州のELNS空軍基地」という名前にデフォルメされていました。『インデペンデンス・デイ』では、ちゃんとネバダ州のNELIS空軍基地という実名で出ていましたね。

ペンローズ博士とセドナ

 あれは、1994年4月のことです。4月の復活祭シーズンには、あちこちでいろいろな国際学術会議が開かれるのですが、私の分野では時空のツイスター理論やホーキング博士と共同で研究した宇宙の特異点定理などで有名なイギリスのペンローズ博士が参加する会議が、アリゾナ州のグランドキャニオンの近くにあるセドナというリゾート地で開催されることになっていました。
 ペンローズといえば、私の分野では神様のような存在でしたが、実は私は直接にはまだお目にかかったことがなかったのです。電子メールでは何度か意見の交換をしてはいたのですが、議論が込み入ってくるとなかなかうまくいきません。やはり、一度直に議論したいものだと思い、私はこのセドナの国際会議に出席することにしました。

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