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秘密結社の黙示録メッセージを読む! イルミナティカード大予言/嵩夜ゆう

20年以上前に、突然、現れたカードゲーム「イルミナティ・カード」。
やがて人々は、カードの内容に驚愕することになる。なぜならそこには、近未来世界の様子がことこまかに予言されていたからである!

文=嵩夜ゆう

ゲーム世界のオーパーツ「イルミナティカード」

 本誌読者なら、「イルミナティカード」という奇妙なカードが存在することを知っている方も多いのではないかと思う。
 これは1975年に発表された『イルミナティ』という小説をもとに、1982年(一説には1984年とも)に発売された戦略カードゲームの一種である。

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「イルミナティカード」のゲームパッケージ。発売当時から、購入するときにどんなカードが入っているのかはわからないというスタイルを取っていた。

 今でこそ成人がスマートフォンのゲームやカードゲームに興じる姿も珍しくはなくなったが、当時はまだ、欧米はもちろんゲーム大国の日本ですら、成人をターゲットにした戦略カードゲームの販売は異例中の異例だった。
 なにしろゲームの歴史を変えた「ファミリーコンピュータ」の登場が1986年、カードゲームの代名詞ともなった「マジック:ザ・ギャザリング」の登場に至っては1993年である。そう考えると「イルミナティカード」の存在自体、一種のオーパーツといっても過言ではないかもしれない。

 ゲームのシステムにしても、当時の世界観とはあまりにもマッチしていない。なぜならこれは、いわゆるトレーディングカードを使用したゲームだったからだ。具体的には、ブリスターパックと呼ばれるパックを、なかにどんなカードが入っているのかわからない状態で購入し、自分の戦術、戦略に合ったカードのみ、デッキと呼ばれる手持ち札として使用する。
 当時のブリスターパックのカードはスポーツ選手などのトレーディングカードが中心であり、ゲームのカードとして何が入っているのかわからないという方式をとったのは、イルミナティカード以前には存在していない。
 またこのゲームでは、プレイヤー同士が対等の条件で戦うというゲームの概念をも崩している。相手がどのようなカードを持っているのかわからないため、ゲームが始まるまで戦略の立てようがないからだ。
 ポーカーであれブラックジャックであれ、古典的なカードゲームは事前に、どんなカードがそこにあるのかがわかっている。この予備情報があるからこそ、ゲームとして成り立つのだ。しかし、イルミナティというカードゲームは、それぞれのデッキのカードによって戦力差が圧倒的なまでに変わってしまうのである。とてもフェアなゲームとはいいがたい。

 だが、現実の世界を見れば、完全にフェアな状態で行われた戦争など、どこにも存在しない。その意味においてイルミナティというカードゲームは、リアルな争いをカードゲームの形に落としこんだものといえるのである。

匿名の制作者集団と突然の発禁処分

 通常、この手のゲームでは、同じ属性のカードで持ち札を構成するのが一般的だ。しかしイルミナティというカードゲームでは、そうではない。

 一例を挙げれば、自身がテロリズムのカードで攻撃したい場合、デッキには必ず資本家と宗教家というまったく別の属性のカードがなければならない。また政治家のカードで攻撃しようと思った場合には、陰謀と資本家のカードが必要となるのだ。これは現代社会ではきわめて納得のいく設定だが、1982年といえばまだ冷戦時代である。現代のような複雑な世界と政治体系が一般に認知されるはるか前に、こうした基本ルールが設定されていたというのは、まさに驚くべきことだ。

 そして、さらに奇妙なのはこのカードゲームの作者が事実上の匿名であり、イラストを担当したとされる人物も実在が疑わしいということだ。

 しかも――イルミナティカードは1995年に突然、製造と販売が中止され、短い歴史を終えることになる。その過程もきわめて不明瞭であり、情報が少なすぎるのである。
 一般報道ではCIAにより、容疑も理由もはっきりしないまま捜査が行われたためだとされている。関係者やカード・コレクターの証言によると、黒いスーツを着た男たちが関連企業にいっせいに入り、ほんの数時間ですべてを持ち去ったというのである。明らかに、FBIのようなまともな刑事警察機構が行う捜査方法ではない。

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「イルミナティカード」の公式ギャランティー。多くのクレジットが書かれているが、実在するかどうかは疑わしい。

 しかも奇妙なことに、イルミナティカードは今でも、投機目的で売買されているという現実がある。もちろん、製造と販売が禁止されたもの、あるいはロット数が少ないものであれば、カードに限らずそれは物品投機の対象になるだろう。しかしそれは、あくまで合法的な物品に関しての話である。
 イルミナティ・カードが政府による公式な捜査を受け、関係者の有罪判決が確定しているのであれば、民間人の所持は禁止されているはずなのだ。ところが現状では、いまも立派な投機の対象になっているのである。
 つまり一連のイルミナティカードに関する捜査は、アメリカ連邦法に基づいたものではないということが想像されるのである。なんとも奇妙な話だが、なぜ、そのようなことになってしまったのだろうか。

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「イルミナティカード」を用いた遊び方の説明。そこには他のトレーディングカード・ゲームとは異なった、独特のルールが見られるのである。

驚異的な的中率! カードに秘められた数々の予言

 イルミナティカードは、何が問題だったのか。
 簡単にいえば、「予言」である。イルミナティカードに描かれたイラストは、ことごとく未来の出来事を示していたというのだ。

 本章ではその内容について、できるだけ具体的に紹介してみることにする。もちろん、これらは的中したとされるイルミナティカード予言のなかの、ごく一部にすぎない。また、予言が的中したとされるほとんどのカードは、最終版が刷られる以前から存在していたものであり、最終版で追加されたものにしても、1995年の時点ではまだ、それらの出来事が起こることを予測することさえ不可能だったものばかりだ。

 イルミナティカードは最終版までに、551種類のカードがある。この程度の数では、いつかは起こるだろうという事件を羅列しただけ、という懐疑論者の意見は、統計学上、とうてい受け入れがたいものとなる。
 しかもカードゲームとして成立させる以上、そこには事件や事故とはまったく無関係のカードも存在する。あのノストラダムスの詩編集が詩100編で合計10巻以上も著された事実と比較すると、イルミナティカードの予言的中率は、単純計算でノストラダムスの予言の75倍を誇るのである。

 さらに、正確とはいえないまでも実際の事件に類似するカード、陰謀を告発したもので、後に公開された陰謀の内容とほぼ合致しているカード、過去に起こった出来事ではあるが、本稿執筆の2019年においてようやく一般的に知られるようになった事件に関するカードまで加えると、正答数は200枚を超えてしまうのだ。
 これは、確率論でも統計学でもあり得ない数字である。それどころか、予言と呼ぶことさえはばかられるかもしれない。いや、むしろ、未来を知る何者かが製作したものとしか思えないのである。

9・11同時多発テロ事件

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「Terrorist Nuke」のカードと、9.11アメリカ同時多発テロ事件によって炎上する世界貿易センタービル。あまりの一致ぶりに驚くしかない。

「Terrorist  Nuke」というタイトルがつけられたカード。おそらくこれは、もっとも有名なイルミナティカードの一枚だろう。なぜなら、あの9・11アメリカ同時多発テロ事件を予言したとされているからである。
 確かにビルの上部で爆炎が上がっているさまは、あの同時多発テロの映像そのもので、しかも飛行機のノーズのような形状のものや翼の一部のように見える残がいも見てとれる。それだけではなく、世界貿易センタービル独特の、階層によってグレーの色が微妙に異なるという特徴まで見事にとらえているのだ。予言というものに対し懐疑的である筆者にしても、さすがにこの事実は受け止めざるをえない。
 世界貿易センタービルは構造上、階層ごとにグレーの色が異なり、上層部が一番黒い。このような特徴を持つビルは世界的に珍しいわけだが、イルミナティカードを見ると、グレーの比率やビルとビルの隙間など、ほとんどが合致している。さらに、左端に描かれている少し変わった構造物は、自由の女神の台座と酷似しているのだ。


炎上するペンタゴン

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「Pentagon」(アメリカ国防総省)のカードと、9.11のテロによって破壊された実際の米国防総省ビル)。

「Pentagon」というタイトルがつけられたこのカードもまた、9・11同時多発テロを予言したとされている。このときにテロリストのターゲットとされたペンタゴン(アメリカ国防総省)だが、さまざまな理由から航空機衝突時の画像は公開されていない。しかし、衝突直後は、おそらくこのイルミナティカードのように中央部から火の手が上がったのだろう。それはテロ事件後の画像からも想像に難くない。
 しかもペンタゴンの外観は、1995年当時の上空からの見え方とは違っているのだ。ペンタゴンは防衛のため、定期的に追加工事などを行っているため、角の部分や屋根の形状が年を経るごとに変化している。そしてイルミナティカードのそれは、カードが発売された当時である1980年代から1990年代のペンタゴンの外観とは、まるでかけ離れている。
 イルミナティカードには、飛行機こそ描かれていないが、テロの1年前に行われた防衛工事を経た外観が描かれているのである。つまりこのカードは、テロ事件が起こる年まで予言していたということになるわけだ。


ダイアナ元妃事故死

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パパラッチに追われるダイアナ妃元を描いたと思われる「Princess Di」のカード。

「Princess Di」というこのカードは、英国ダイアナ元妃の不慮の事故を予言したとされている。一見すると、結婚直後の幸福で華やかなダイアナ妃を描いているようだが、細部をチェックするとそうではないことがわかる。
 まず、プリンセスの象徴であるティアラがなく、くすんだ黄色の髪飾りになっている。背後にピラミッドアイに似たエンブレムのカメラを掲げている人物がいるのも興味深い。また、イルミナティカードではすべての人物カードは実名で書かれているのだが、このカードだけは「Princess Di」であり、「Di」を英語で発音した場合には「プリンセスの死」とも読みとれる。
 さらにカードの能力値を示す数字は2と5になっており、これを25と見立て、秘密結社でしばしば用いられる「次の世界の門」を意味する11を足せば、ダイアナ妃の享年である36になる。そこから、ダイアナ妃が他界する年齢を予言していたとされているのだ。また、死因となった交通事故はパパラッチのフラッシュが原因ではないか、ともいわれているので、このカードはそこまで予言していたとされている。


トランプ大統領誕生

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ドナルド・トランプ大統領を思わせる顔が描かれた「Enough is Enough」。

「Enough is Enough」というタイトルのこのカードは、トランプ大統領の出現を予言したものとされる。
 確かに顔はドナルド・トランプ氏そのもので、個人識別にも使用される目と鼻の位置や歯の並びなど、とても偶然の一致とは思えない。
 さらに、人物の後ろにある正方形はワシントンDCの区画そのものであり、これまでアメリカのありかたを否定したトランプ大統領の意志のようなセリフ、「もうたくさんだ!」と訳せるタイトルがつけられている。つまりこれは、トランプ大統領の政治政策すらも予言しているのだ。
 くり返すが、このカードが最後に製造された年度は1995年である。当時、ドナルド・トランプ氏は政治にはまったく興味がないと公式に発言していた。この点だけをとっても、イルミナティカードの未来予言はとてつもないものといえるだろう。


過激環境保護団体の台頭

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「Eco-Guerrillas」。あの過激な環境保護団体をイメージさせるカードだ。写真は反捕鯨団体の抗議船。これもカードの絵とそっくりである。

「Eco-Guerrillas」というこのカードは、文字どおり「環境保護団体」という意味である。だが、描かれている絵柄は、いまでは一部で「エコテロリスト」と揶揄されている、武力行使してでも環境を守ろうとする過激な団体の活動そのものである。
 こうした団体が乱立しはじめたのは2000年代初頭からで、カードの船体の形状は、ある過激団体が専用に設計した船舶の形に酷似している。そのため、エコロジストの一部がテロリスト化することを予言したカードとされているのだ。


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