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異星人を10人以上殺したと自供する男の話など/南山宏・ちょっと不思議な話

「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2019年1月号、第417回目の内容です。

文=南山宏

ブードゥー効果

 オランダ発の経営マネジメント専門誌「リーダーシップ・クォータリー」の近着号によれば、前時代的で古めかしい風習の産物のはずのブードゥー人形が、近代的な会社経営に大いに役立つらしい。
 社員がヘマやミスを叱られたあと、ボスや上役に似せたブードゥー人形をブスブス針刺しにして鬱憤晴らしをすると、そうしない対照グループに比べて、格段にやる気が出て仕事の能率が上がることが、実験で証明されたのである。


異星人牧場

 米アリゾナ州はフェニックス近郊の、その名もロマンチックなレインボーヴァレーのスターダスト牧場を経営するジョン・エドマンズさんは、牧場内であまりにもしょっちゅう〝異星人と遭遇しすぎる〟のにウンザリして、3代前から相続してきた自分の牧場をとうとう売りに出すことにした。
「やつら(異星人)は女房を寝室のベッドから浮揚させて、パーキングに駐めた宇宙機の中に引っ張りこもうとしやがったんだ!」
「ニューヨークポスト」紙2017年10月27日付によれば、エドマンズさんはそんなわけで、過去20年間に異星人をなんと10人以上も殺しているそうだ。
 ホントにホントの話?


アライグマ受難

 2017年7月28日午前2時10分、ドイツはベルリン郊外のジーメンスシュタットで、発電所に迷い込んだ一匹のアライグマが11万ボルトの変圧器をショートさせて爆発させ、その爆発音が6.4キロ四方に轟きわたって何千人ものベルリン市民の安眠を叩き破り、深夜のベッドから飛びださせた。
 発電所のタービンは急遽、回転を停止したが、機械の轟くような振動音はその後も35分間続いた。
 知らずに原因となったアライグマは、奇跡的に無傷で助かると、こそこそと森の奥へ姿を消した。


無痛家族

 イタリアの世界遺産で有名な都市シエナのレティツィア・マルシーリさん(52歳)の一家は、親子孫3代にわたって遺伝子が不可解な突然変異を起こしたせいで、全員そろって生まれながらの〝無痛人間〟として生活している。
 マルシーリ家の人々はみんな、全身のどこにも痛みをまったく感じない特異体質の一家なのだ。
 レティツィアが痛みに無感覚な自分に最初に気づいたのは幼児のころで、火傷や擦り傷はできるのに何も感じなかったからだという。
「ホントをいうと痛みは感じるのよ。ただ傷がつく最初の瞬間だけで、ほんの数秒しか続かないの」
 痛みを感じないのはすごい超能力のようだが、危険な面もある。マルシーリ一家の人々はだれもが、痛みがすぐ消え去るため、傷口の手当てをせずに放置して、悪化させてしまうことがよくあるというのだ。
 たとえば、レティツィアはスキーの最中に右肩を骨折したにもかかわらず、痛みを感じないのでそのまま午後中ずっと滑りつづけた。
 翌朝になってやっと病院で診てもらう気になったのは、どういうわけか右手の指先がムズムズしてすごく不愉快だったからだ。
 彼女の妹マリア=エレナは、しょっちゅう口の中を火傷するが、これは沸騰寸前まで熱くしたホットドリンクが大好きなためだ。
 レティツィアの長男ルドヴィコ(24歳)はプロサッカー選手で、プレー中によくケガするが、どんなに重傷を負っても気がつかずにプレーを続け、いつも選手仲間が先に出血に気づいてくれる。
 念のため、脚の関節のX線検査を受けたところ、足首の骨に細かい亀裂が何本も入っていたそうだ。
 レティツィアの末子(ばっし)ベルナルド(21歳)は、自転車から落ちて右肘にかなりの打撲傷を負い、関節が亀裂骨折したのに気がつかず、そのまま何ごともなかったかのように、さらに14キロも走り通した。
 後日の定期健診の際に医師たちが発見したときには、その外傷はすでに治癒しかけていたという。
 遺伝子のどのような突然変異が〝無痛人間〟を誕生させるのか、マルシーリ一家は苦痛の軽減や除去の方法の発見を目指す医学者たちの格好の研究材料となった。
 ロンドン大学のジェームズ・コックス教授らのチームは、マルシーリ一家の遺伝学的家系調査を行なった結果、マルシーリ家の成員だけに共通する特異な遺伝子ZFHX2を見つけだした。
 そして、このZFHX2を組み込まれたマウスが、予想どおりに〝無痛マウス〟に変身することを実験によって証明したのだ。
 医学界の公式記録上では世界に例のない特異ケースというので、この異常な無痛体質は〝マルシーリ症候群(シンドローム)〟と命名されている。
 ついでながらマルシーリ症候群の第1号患者レティツィア・マルシーリは、シエナ大学で生態学准教授を務める生物学者でもある。


死の接吻

 英ドーセット州バスコムの漁師フィリップ・ルイスさん(仮名)は、釣り上げたドーバーシタビラメの大物に、嬉しさのあまりつい祝福のキスをしようとしたおかげで、危うく命を落としかけた。
 2018年6月25日付の「デイリーテレグラフ」紙によると、駆けつけた救急救命士たちは、フィリップの気管に詰まった体長約14センチのシタビラメをまず引っ張りだしてから、心肺蘇生措置を施さなければならなかった。


ホワイトノイズ商売

 オーストラリアの某所に本拠を構えるセバスチャン・トムチャックさんは、ホワイトノイズ(モニター画面でシャーと鳴りつづける雑音)を10時間ぶっ通しで録画した映像を2015年にユーチューブにアップロードしたところ、睡眠治療の目的でホワイトノイズを商品化した複数の出版社などから、著作権侵害の容疑で訴えられた。
 ただし、この告訴はホワイトノイズ映像そのものの削除を要求するのではなく、それに関連した全広告収入のカットだけを請求するものだったので、2018年1月5日付の「BBCニューズ」紙オンライン版によれば、トムチャック氏は「そんな〝とってつけたようなテキトーな〟要求に対しては、断固として闘う!」との宣戦布告を出したそうだ。


(ムー2019年1月号掲載)


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