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目指すはUFO墜落現場! ルート66の先の聖地へ強行視察/保江邦夫・エリア51探検記(2)

湯川秀樹博士の最後の弟子にして武道家、そして伯家神道の祝之神事(はふりのしんじ)を授かったという異能の物理学者・保江邦夫氏は、もうひとつ「UFO研究家」の顔を持つ。それも、なんと1990年代にアメリカでUFO調査を行っていたというのだ。
そこで、かつて材質に関する研究報告の専門誌「バウンダリー」(コンパス社)に連載されていた「UFO調査」を、ここに復活させよう。20余年以上前、「竹久おさむ」名で綴られたレポートには、何が記されていたのか?

文=保江邦夫

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「バウンダリー」1997年8月号。

前回までのあらすじ

 1994年4月、アリゾナ州のリゾート地セドナで開催された量子重力と量子宇宙論に関する国際会議で意気投合した私、助手のマリー、カナダ人青年スコットの3人は、コンファレンス最終日の翌朝、レンタカーのリンカーン・タウンカーの広すぎるトランクにそれぞれのスーツケースと、ケースで買ったミネラルウォーターのペットボトルを詰め込み、朝から冷房を効かせなければならないキャビンに非常用のスナック菓子を抱えて乗り込みました。
 最初の目的地は、前日に訪れたセドナ・ヴォルテックスというアメリカインディアンの聖地のガイドに勧められた、ブルー・ダイヤモンド・ヴォルテックス。宇宙論の分野では神様的存在のペンローズ博士は、私達がセドナ・ヴォルテックスに飽き足らずブルー・ダイヤモンド・ヴォルテックスまでも見物に行くという話を朝食のテーブルで聞きつけ、わざわざホテルの玄関まで若い3人をからかいに出てくれました。さらに、ノーベル賞物理学者のジョセフソン博士は、何となく私達と一緒に行きたそうな雰囲気で、「僕はすぐ帰国しないといけないが、どんな所だったか、是非電子メールで知らせてくれ」と言って、手を振って送り出してくれたのです。
 さぁ、私達を待っているブルー・ダイヤモンド・ヴォルテックスとは、いったいどんな所なのでしょうか? それに、この後、どのようになって、あのアメリカ空軍の秘密基地「エリア51」へとつながっていくのでしょうか?

ルート66で聞いたキングマンUFO墜落事件

 3人の中で唯一英語をネイティブとするスコットを助手席に乗せ、私はセドナからハイウェイを抜けてフラグスタッフでロスに向かうフリーウェイに合流しました。アメリカ中部の産業地帯と西海岸の大都会ロスを結ぶ幹線道路だけあって、半数以上が巨大なトレーラー・トラックの群。トラッカー達は、皆気のいい連中なのですが、それでもついスピルバーグのデビュー映画『激突』を思い出して、こういう道を走るのはあまり気乗りしません。日のあるうちにラスベガスにたどり着けばいいので、私は適当な所でフリーウェイを離れ、平行して走っている古いハイウェイをのんびりと滑ることにしました。それに、フリーウェイばかり走っていたのでは、アメリカ西部の開拓時代の名残を味わうわけにもいきません。
 このハイウェイは、ルート66と呼ばれ、かなり昔に流行ったアメリカのテレビドラマのタイトルにもなったことがあるそうで、なかなか味のある雰囲気を漂わせています。これにはマリーもスコットも大いに喜び、私もラジオから流れるウェスタンのヴォリュームを上げ、鼻歌混じりでどこまでも真っ直ぐな田舎道をドラマの主人公にでもなった気分で走っていきました。

 午後1時をだいぶまわった頃、あと50マイル程でルート66から離れてフーバーダムを経由した山越えでラスベガスに向かうことを地図で確認したスコットが、ランチ・ブレイクを提案しました。ちょうど小さな村に差し掛かっていたので、私は道路脇にあったいかにも田舎風の店に車を止めました。なかなか雰囲気のいい店で、店内には明らかに村の人とわかる客が数人いただけでした。ルート66を見渡す窓縁のテーブルに腰を落ちつけ、赤毛の若いウェイトレスが愛想良く渡してくれたメニューを見ると、何と新聞になっているではありませんか。聞くと、この店はルート66で今も現役でやっている店の中で、一番古い店として有名なのだそうです。そのため、全米あるいは世界中からやってくる観光客のために、ルート66やその店の生い立ちなどを新聞形式で印刷したものをメニューにしているそうです。

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ルート66の店の新聞型メニュー。

 朝からずっと車を飛ばしてきた我々3人は、瞬く間に料理を平らげ、デザートにアイスクリームを注文しました。空腹も一段落した我々の話題はこれから訪れようとしているブルー・ダイヤモンド・ヴォルテックス。スコットはセドナ・ヴォルテックスで聞いた、UFOが頻繁に飛来するという話を蒸し返し、彼が大学院の親友から聞いたというUFOとカナダ空軍との接近遭遇について語り始めました。それによると、アメリカとの国境に近いカナダ東部にあるカナダ空軍の基地に、ある晩UFO(未確認飛行物体)が飛来し、中から現れた宇宙人(エイリアン)らしき存在が多数の兵士や将校によって目撃されたのですが、カナダ政府はこの事件のことは完全に否定しているそうです。
 やはりどこの国にも、UFOに関する目撃談があるものだと感心していた私は、背後から突然に声をかけられ、一瞬ドキリとした表情になってしまっていたようです。反対側に座っていたマリーからは、私の後ろに座っていた人がこちらを振り返っていたのが見えていましたので、別になんということはなく、ただ一人ビックリした私を見て笑い転げていました。
「大丈夫、エイリアンじゃないわよ」という彼女の笑い声に、私の後ろで振り向いた男は、「ソーリー」と言いながら私達に話しかけてきたのです。

「君等は、キングマンに墜落したUFOのことを調べようとしているのかい?」

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