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小魚も降るし岩も降る騒霊なる天候の話など/南山宏・ちょっと不思議な話

「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2019年4月号、第420回目の内容です。

文=南山宏


怪しの雨

 昨年4月24日、イランはゴルパイエ市内にひとしきり雨が降ったあと、舗装道路に大量の小魚が散らばっていた。まだ生きがよく、ピチピチ跳ねているのもいた。
 魚の名前までは報道されなかったが、地元産の淡水魚らしく、拾って持ち帰る近所の住民もいた。
 気象学者や動物学者は「おそらく竜巻が16キロほど離れたゲブラ川から巻きあげて運んできたのだろう」としたが、竜巻そのものの目撃者はだれもいなかった。
 カエルやオタマジャクシや小魚や真っ赤な液体(血?)が空から降るこの種の〝怪雨〟は、超常現象学の分野では〝ファフロツキーズ〟(英語で〝空からの落下物(フォールズ・フロム・ザ・スカイズ)〟の頭字語)と呼ぶ怪異現象だ。
 日本でも古くから知られる怪現象で、江戸時代に編纂された百科事典『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』には、〝怪しの雨〟として記載されている。


乱射男

 昨年1月10日の午前4時ごろ、米ミシガン州トロイのシオン教会に乗りつけ、壁や窓を乱射して逃げた40歳男(匿名)が逮捕された。
男は犯行後自宅に舞い戻ると、警察に電話で名乗りでて、犯行の正当性を次のように主張した。
「ドーム形教会の正体は〝地球を侵略しにきたレプティリアン人の宇宙船〟だ。オレはその侵略を食い止めるために戦ったんだ!」
 警察は困惑して、乱射男の精神鑑定を専門家に依頼した。


騒霊騒動

 ルーマニアの首都ブカレスト郊外、ナイプ村のダニエルとラモナ・ドブレ夫妻の家に起きたポルターガイスト騒動は、2017年8月20日、だしぬけに始まった。
 最初に家人が気づいたのは石の飛来現象で、どこから飛んでくるのか、大小の岩石が夜明け前から数時間おきに屋根に音を立てて落ち、それが真夜中まで続いた。
 さらに無気味なことに、屋内の照明が勝手に明滅したり、コップや皿が宙を飛んだり、椅子やテーブルが動いたり倒れたりした。
 敬虔なキリスト教徒の多いお国柄か、ドブレ氏は警察を呼ぶ前にまず教会の神父に来てもらった。
 だが、神父がお祓いの祈禱を始めるやいなや、ますますこれ見よがしに椅子がひっくり返ったり、物品が飛び回ったり、終いにはお祈りのロウソクが激しく燃えだした――それも尻のほうから!
 警察にも通報されて警官が6人駆けつけたが、捜査中に石をぶつけられるなどしたにもかかわらず、犯人はわからずじまいだった。
 村人は怪現象の原因を石が飛来する方角から、6月に死んだ隣家の女のせいにした。土地の伝承では、死後2か月以内に行き先が天国か地獄か決まらないと、死者は生者に憑いて悩ますとされていた。
 怪現象の噂を聞きつけて取材に駆けつけた写真家のワシレ・アルカノは、奇怪な体験を報告した。
 当初は疑っていたワシレの目の前で、椅子3脚が次々ひっくり返り、瓶に入れた聖水と箱に入った写真類がばら撒かれ、ハンガーに掛けた衣類が不自然に落下した。
 またワシレが現象を録画しようとするたびに妨害が入った。充電したばかりの電池がすぐに切れたり、録画装置がオンの状態では怪現象が起きないのに、オフにするやいなや再び起きはじめたのだ。
 ドブレ家のポルターガイスト騒動は4日間家人を悩ませたあと、世界中で報告されるポルターガイストはみなそうだが、起きたときと同じように突然ピタリとやんだ。


不発弾

 ジャーウィン・マイルズさんは70年以上も昔、遠い極東のとある国の浜辺で、第2次世界大戦中に使用された不発弾を拾った。
 不発弾は数十年の時をかけて、英国ウェールズ地方はブリッジェンドに住むマイルズ一族の親族たちをたらい回しにされ、ジャーウィンの死後12年目にようやく、孫娘の通う小学校に落ち着いた。
 ところが、ジャーウィンの娘、つまり孫娘デリアの母親ロウェンナは、それが危険きわまる不発弾らしいと気がついて、慌てて陸軍の爆弾処理班に通報した。
 昨年4月26日付の「デイリーエクスプレス」紙によれば、爆弾処理班は不発弾がまだ〝生きて〟いるのを確認すると、安全を期してただちに爆破処理した。


超大当たり男

「オレは正直、まさに幸運の星の下に生まれてきたラッキーボーイなんじゃないかと思ったね!」
 カナダドルで100万ドルと記された巨大な模造紙幣を掲げながら、嬉しそうに高笑いするのはカナダはケベック州ケベックシティ在住のジュール・パロン氏(69歳)。
 それも道理、2017年7月27日、ジュールはインターネット宝くじ「ロトケベック」で100万カナダドルのジャックポットを引き当てたが、彼にとっては初体験ではなく、9年前の2008年にも同じ「ロトケベック」で、同じ100万カナダドルに大当たりしていた。
 ロトケベック社によると、そんな二重の幸運に恵まれる確率は、529兆分の1しかないそうだ。
「オレにとってのくじ引きは釣りや狩り同様に大好きな暇潰しさ。機会さえあれば、これからもくじをじゃんじゃん引きたいね!」
 何とも羨ましい暇潰しだが、ついでにいえばジュールが大当たりした年月日も、見てのとおりに777、3重ラッキーセブンになる。どこまでもラッキーな人だ。


オカルト大国

 もともとラテン気質の楽天家が多いお国柄のせいか、イタリアは占い師(フォーチュンテラー)や易者(スースセイヤー)や信仰治療師(フェイスヒーラー)といったオカルトっぽい職業の従事者がけっこうたくさんいるようだ。
 ことに2008年に起きた全世界規模の経済危機以来、その数は一挙に5倍にまで膨れ上がった。
 実際にも、カトリック教徒が4人に3人まで占める総人口6000万人超の同国では、成人者の4分の1に相当する1300万人前後の国民が、年に1度以上は占い師や易者、占星術師やタロット占術師(リーダー)
などのところに悩みごとの相談を持ち込んでくるという。
 また、2001年当時の統計に比べ、「家人が悪魔に取り憑かれた」と教会に悪魔祓いを頼みに駆け込む件数が、300万件以上も増えているそうだ。

(ムー2019年4月号掲載)


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