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素晴らしき昭和オカルト通販グッズの世界/昭和こどもオカルト回顧録

昭和の時代、少年少女がどっぷり浸かった怪しげなあれこれ。疑惑と期待、畏怖と忌避がないまぜの体験は、いったいなんだったんだろう……? “懐かしがり屋”ライターの初見健一が、昭和レトロ愛好視点で当時を回想。
今回は、あらゆる雑誌に掲載されていた通販広告を回想する。

*旧「ムーPLUS」での掲載分も徐々に「ムーCLUB」に転載していきます。ご了承ください。

文=初見健一

昭和雑誌文化を飾った怪しきロマン

 本コーナーでは、以前(旧ムーPLUS)にも「ミステリーファインダー(動物の性別を見分けることができる大仏型ペンダント)」なる謎めいたオカルト通販グッズを取り上げたことがあった。子ども時代、僕はこうした不可思議な商品の通販広告を眺めるのが大好きだった。
 現在の「ムー」にもさまざまな通販広告が掲載されているが、昭和の時代には各種オカルト誌だけでなく、週刊マンガ誌やホビー誌、映画雑誌などの一般誌にも、多種多様なオカルトグッズの広告が掲載されていた。広告の掲載規定などが現在よりはるかにユルかったため、数々の怪しげな広告が子どもメディアにひしめいていたのである。
 我が家は親に無断での通販利用は禁止、ましてわけのわからないオカルトグッズなどは絶対に買ってもらえない家庭だったので、「うわぁ、ほしい! 使ってみたい!」と思いながら、ただ指をくわえて広告を眺めているしかなかった。そのせいか、いまだに僕はこうしたオカルト通販グッズの広告を目にすると、にわかにウズウズしてしまう。言うに言われぬロマン(?)を感じてしまうのである。

 というわけで、今回は70~80年代の各種雑誌から、僕の記憶に残るオカルト通販グッズの広告をピックアップしてみた。ちなみに、いろいろと配慮の必要が出てきそうなので、今回は「ムー」本誌に掲載された広告は除外している。

「催眠術」と「超能力」

 70年代「オカルトブーム」勃発の直前、その前触れのような形で「催眠術ブーム」が起こっていたことは以前にも書いたが、幼い僕が最初に雑誌のオカルト広告を意識したのも、やはり催眠術関連の広告だったと思う。当時の児童雑誌に掲載される催眠術系広告といえば、もちろん「帝国神秘会」である。
「帝国神秘会」とは、大正時代に発足した日本の「霊術団体」の草分け的組織。戦前に大ブレイクした第一次催眠術ブームにおける中心的存在。当時から一般向けの「催眠術入門書」を多数刊行し、戦後もテレビの催眠術特番などに登場。70年代は主に週刊マンガ誌に「催眠術通信教育」の広告を大量に出稿し、子どもたちにもおなじみになっていた。当時の僕はもちろん催眠術師にも憧れたが、この「帝国神秘会」という組織の名称にも多大な憧れを抱いた。結社の名前として、これほどカッコいいものがほかにあるだろうか?

帝国神秘会2

・帝国神秘会
「帝国神秘会催眠術通信教育」(1968年の週刊マンガ誌より)。15円切手2枚を送ると案内書が送られてくるらしいが、肝心の受講料はいくらだったのだろうか? 「催眠術ブーム」からほどなくして「超能力ブーム」が勃発。通販の商品にも各種「超能力グッズ」があふれかえり、これらの多くは80年代まで販売が続く定番となっていく。もっとも典型的なのは、現在も販売される古典的な「ESPカード」だろう。

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