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オーストラリアの獣人の話と別の国のカンガルーの話など/南山宏・ちょっと不思議な話

「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2019年7月号、第423回目の内容です。

文=南山宏


あの国のカンガルー

 昨年9の1日と2日、オーストリア北部の田舎町キルヒシュラーク近辺の森林や牧草地を、1頭のカンガルーがピョンピョン跳びはねているのが目撃された。
 近隣の動物園や有袋類ブリーダーはすべて、逃げだしたカンガルーは1頭もいないと回答した。
 オーストリアでは、カンガルーをペットとして飼うためには、保健所の許可証が必要という。
 オーストラリアではなくオーストリアの話です。念のため。


長靴をはいた犬

 2018年7月、スイスはチューリッヒの警察本部は、すべての飼い犬の足に履かせる長靴の購入を、全市民に要請した。
「真夏の日射しを浴びて歩道の敷石や車道のアスファルトの表面がとても熱くなるので、動物愛護の観点からよろしくお願いします」
 去年は平均気温が、気象観測を開始した1864年以降で最高のセ氏30度に達したからだそうだ。
 セ氏30度? われわれ日本人は去年の夏、セ氏35度を超える猛暑日を12日以上、セ氏30度を超える真夏日でも68日以上(ただし東京付近)という酷暑の真夏を体験させられたばかりなんですがね。
 ちなみにスイスの面積の3分の2を占めるアルプス山脈は平均標高が1700メートル。気象専門家によると、例年最も暑いのは7月8月で、最高気温はせいぜいセ氏25度、最低気温はセ氏14度とか。


獣人ヨーウィ

 今年1月24日付「クイーンズランド・クーリエメール」紙によれば、昨年11月のある朝10時ごろ、オーストラリア最大の観光保養地として有名なクイーンズランド州ゴールドコースト市付近の森林地帯で、食品運搬車の運転手ゲーリー・ウィレムさん(仮名)はとんでもない怪物に遭遇した。
 きつい急カーブを右折したとたん、巨大な黒っぽい岩石みたいなものが急斜面を転がり落ちてきたので、あわててブレーキを踏んで車を急停止させた。
 だが、よく見るとそれは岩石ではなく、白人植民者たちがヨーロッパから入植する16世紀のはるか以前から、先住民のアボリジニたちが〝ヨーウィ〟の名で恐れてきた全身毛むくじゃらの獣人UMA――北米大陸でしばしば目撃されるビッグフットの同類だった。
「やつは両腕を振り上げて立ちはだかったんで、フロントガラス越しにバッチリ目と目が合っちまった。思わず全身が凍りついたよ。恐怖のあまり、心臓が喉元まで飛び上がりそうになったね」
ゲーリーはヨーウィ研究家ディーン・ハリソン氏に説明した。
「図体がでかいので、ちょうどヘソあたりが車のボンネットの高さ(1.8メートル)だった。目分量だが、体重はゆうに400キロはありそうだったね。顔はちょっとチンパンジーに似ていたが、もっと丸味をおびていた。顔面以外は全身が手足の先まで、5センチぐらいの長毛で覆われていたよ」
 ヨーウィは人間と鉢合わせして不快そうな唸り声を発したが、襲いかかる気配はなく、ただ大きな握り拳でボンネットをドンと叩くと奥へと姿を消したという。
〝ご当地UMA〟ヨーウィの目撃事件は、近年ではとくに1970年代後半にひんぴんと報告され、1977年10月にはスプリングブルックで、キャンプ中の学生約20人がヨーウィを二度も集団目撃して、巨大な足跡まで発見した。
 クイーンズランド州最北部の先住民ククヤランジ族は、ヨーウィとは何世紀も前から共存してきたと主張。彼らの伝説では、集落が何度もヨーウィに襲われたが、そのたびに果敢に撃退したという。
 ヨーウィ目撃の最初の〝公式〟記録は1790年まで遡れるが、ハリソン氏の主張によれば、ヨーウィの目撃事件は21世紀になってからもオーストラリア全土にまたがって報告されているそうだ。


密航女

 ホームレスのマリリン・ハートマン(66歳)は、米シカゴのオヘア国際空港で離陸直前の英国航空機の機内にこっそり忍び込んで、大西洋を横断飛行中に乗員に発見され、英ロンドンのヒースロー国際空港に到着直後に逮捕された。
 マリリンは搭乗券なしでロサンゼルスからサンノゼまで、ミネアポリスからジャクソンヴィルまでなどと、合計8度も密航を企てては結局、現場で捕まったが、なぜそんなにまで国際便の密航に執着するのか、どうしてだれにも見咎められずにやすやすと機内に潜り込めたのか、ご当人にも理由をちゃんとは説明できなかった。
 英タブロイド紙「サンデーピープル」は、ちょっぴり差別的な皮肉を交えてこう報じている。
「女性も50歳を超えると、ときどき他人には見えにくい存在になってしまうのかもしれない」


宇宙樹

 去年の秋、国際宇宙ステーションから持ち帰られたリンゴの若木8本が、関係者たちの手によってイギリス各地の由緒ある地所や庭園8か所に分けて植樹された。
 英紙「デイリーテレグラフ」昨年9月12日付によれば、リンゴの若木を地球に持ち帰ったのはヨーロッパ宇宙機関所属のイギリス人宇宙飛行士ティモシー・ナイジェル・ピーク空軍少佐という。
 また、分散植樹された若木はただのリンゴの木ではなく、大物理学者アイザック・ニュートンに万有引力の法則を発見するヒントを与えたとされる、英ケンブリッジ大トリニティカレッジの入り口横に植えられた伝説のリンゴの木から摘み取られたものだった。


不発弾

 カナダはケベック市のユネスコ文化遺産地区オールドケベックのビル建設現場から、重量90キロ余の不発弾1個が掘りだされた。
 英紙「サンデーテレグラフ」2,017年7月16日付によれば、フランス植民地を大英帝国軍が侵略した〝7年戦争〟当時、1759年の〝アブラハム平原の戦い〟で英軍が放った砲弾という。
 だが、中に詰まった黒色火薬と信管がまだ〝生きて〟いたため、ただちにカナダ陸軍の爆弾処理班が出動し、無事に爆破処置した。

(ムー2019年7月号掲載)


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