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慰霊? 繁盛祈願? タイの心霊スポットに密集するシマウマ像の謎/髙田胤臣・タイ現地レポート

心霊大国タイの街中に、シマウマの像が大量に置かれている場所がある。そこはいわゆる心霊スポットで、目印のようにシマウマ像が密集しているのだ。だがなぜ、シマウマなのか? タイ在住の筆者が、そのルーツを探ったのだが……。

文・写真=髙田胤臣

死者が出た場所にシマウマあり!?

 キッチュなシマウマの置物がいつもそこにある。心霊スポットを中心に取材しているうちに、多くの場所に共通点があることに気がついた。それがそのシマウマの置物だ。陶器製、石膏なのかセメントでできているもの、紙粘土風など素材は様々あるが、どれもリアルなシマウマではなく、女性受けしそうなかわいらしいものばかりだ。

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おびただしいシマウマの数。大きいものは足下から耳先までで150cmくらい。

 タイの心霊スポットは、日本のように「霊道だから」といった漠然とした要因の場所は少なく、事件事故が起こったりしたなど、実際に因果関係があって噂になることが多い。それもただ死亡事故や事件が発生したというよりも、多数の死者が出ている、凄惨なものだった、子どもが被害者、女性がむごたらしく殺害されたなど、特に残酷なケースを因縁として地縛霊や怨霊がその地に憑いたと囁かれる。
 そんな傾向から「シマウマの置物は人が死んだ場所にあるのではないか?」という仮説が立つ。ところが、周囲のタイ人に問いかけても、シマウマの置物の由来どころか、その存在すら知らない人もいた。確かにボク自身も心霊スポットを周るようになってだいぶしてからふと気がついたくらいである。

 今回、そんなシマウマ置物の由来を調べてみた。寺院などで聞き込みを行えばすぐにその謎は解ける。そう思っていたが、そう簡単にはいかなかった。

 なぜ死亡者が出た場所にシマウマが置かれるのか。タイにシマウマ――少なくとも野生のシマウマは存在しない
 とはいえ、タイの寺院には狛犬のような位置づけでライオンがいる。タイには野生で存在しないどころか、そもそも地球上にいない。しかし、タイに来たことがある人なら一度は目にしたことがある。寺院でなくとも、街中や飲食店、コンビニ内で。それは、タイのプレミアム・ビール「シンハ・ビール」のロゴでもある。タイ語ではハを読まないので「シン」と発音するのだが、これは架空のライオンである。日本のキリンビールの麒麟と同じようなものだ。

 架空の動物は宗教関係の神話や伝承によく登場する。このように、死者の魂を弔うため、架空の動物としてシマウマが選ばれ、死亡事件事故の現場に置かれるようになったのではないか。

死に関係なくシマウマが!

 ーーところが、タイ人にシマウマの置物について訊いていくと、困ったことに仮説とはまったく違う話まで出てきてしまった。

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